2012.10.19 (金)

清水盛三が語る フットボールジグ【前編】

2006年B.A.S.S.バスマスターエリートシリーズ・ケンタッキーレイク戦の優勝や2012年夏の『Burning Heart』ロケでの66cm・4,850gをはじめ、数多くの試合や取材で清水盛三の釣りを支えて続けてきたルアー、ヘビーウェイト・フットボールジグ。

「速く広く探れるし、デカイのが釣れる。どこへ行くにも100%持っていくルアーやね!」

モリゾーが語るフットボールジグ、その前編です。

■ モリゾーが考えるフットボールジグとは

僕がフットボールジグを使い始めたのは日本でJBの試合に出ている頃からで、特に琵琶湖や霞ヶ浦では良く使っていたなぁ。その後アメリカに行ってからどんどん進化して、2006年B.A.S.S.エリート・ケンタッキーレイク戦で優勝したときもヘビーウェイトのフットボールジグがキールアーの1つやった。

このときはディープクランクもキールアーの1つだったんやけど、僕のなかでフットボールジグはディープクランクの延長線上にあるルアーと言える。

ディープを速く広く探れて、しかもデカイサイズを選んで釣れるし、もっと言うと、ディープクランクが届かないレンジまで探れる。しかも年中釣れるしね。

もちろん試合だけじゃなくて取材でもだいぶ助けてもらってるということもあって、どこに行くにもフットボールジグは100%持って行く、僕にとってなくてはならないルアーやねん。

だから日米での経験を元に、自分の武器としてリアクションフットボールをつくったんやけど、日本のみんなはこのルアーを使いこなしてくれているのかなぁ~

というわけで今回は、リアクションフットボールの効果を最大限に発揮させる使い方や考え方を紹介します!


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■ ライトリグからフットボールジグにローテーション

リアクションフットボールを使いこなす上での最大のキモは、一言でいえば、名前の通り「リアクション」を意識するということ。だから僕の主軸は5/8~1oz。

ヘビーウェイトならではの「静」と「動」のメリハリの効いたアクションで、リアクションで口を使わせるという考え方が重要になるね。

例えば、『Burning Heart』(初回オンエア9/28)の川上ダムロケ。このときはディープフラットにコンディションのいい魚がいた。でロケ初日、まずは確実に喰わせるためにスピニングのジグヘッドリグで1本キャッチしたんやけど・・・これは普通のキーパーサイズやった。

その後ジグヘッドではアタリが続かなかったんで、3/4ozのリアクションフットボールにチェンジしたら40up。ロケ2日目のラストにも、ディープフラットのジグヘッドで40upを獲った後に、前日と同じく3/4ozのリアクションフットボールにローテーションして45upを獲った。

こんな感じで、ライトリグよりフットボールジグの方が1ランク大きい魚が釣れることって多いんですわ~

フットボールジグで釣れる魚はデカイ!
リアクションフットボールで獲ったモリゾー快心の1本。
それだけじゃなく、ライトリグで散々やった後でヘビーウェイトにローテーションすることで、おるけど喰わない魚、ゆっくりした動きを見切る魚のスイッチを入れることができる。

「重から軽」「速から遅」のローテーションが普通やとは思うけど、僕の場合はあえて逆をすることもあって、フットボールジグがあと1本を絞り出すルアーにもなること。これはぜひ覚えておいてほしいなぁ。

ライトリグのフォローにフットボール!
これぞモリゾー流ルアーローテーション。

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■ リアクションフットボールで10lbオーバー

もちろん、ロングキャストして広く探ることができるのもヘビーウェイトならではの魅力で、サーチベイト的な使い方もできるね。でも、このサーチベイトっていうのは魚を探すという意味だけじゃなく、ボトムの変化を探すという意味もある。

重いフットボールヘッドはボトムのマテリアルや引っ掛かりが良くわかるからね。魚探ではわからない小さな変化を感じながら釣っていけば、ただやみくもに釣りをするよりいい結果が出るのは言うまでもないよね。

そういう意味でも、『Burning Heart』アメリカロケの10lbオーバーもリアクションフットボールならではの魚やったなぁ。

ロケを行なったドリッピングスプリングレイクという湖は全く初めての湖やったんで、限られたロケ時間のなかで攻略するためには速く広く探る必要があったし、真夏の気温40度、水温30度、風もほとんどない状況では「ディープ、しかもリアクションしかないやろ!」と思っていた。

そしてここは立木がすごく多いリザーバーなんで、最初は目で見える立木を直接撃っていったんやけど反応がなかった。

そこで少し狙いを変えて、水深4~5mのフラットにブレイクが寄っていて、水中に立木や何か沈んでいるところを、魚探と3/4ozのリアクションフットボールで探しながら釣っていくと・・・

ディープ、スピード、サーチ、そしてリアクションと、まさにリアクションフットボールの特性を最大限に生かして獲ったビッグフィッシュでしたね~

それと、立木周りやボトムの沈みものを狙ってたんで、ガード付というのも絶対条件やった。まぁ、バラしてしまったけどもう1本同サイズを掛けてるんで、リアクションフットボールが当たりなのは間違いなかったよね。

(後編に続く・・・)


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