2015.06.29 (月)

小林知寛 JBトップ50 第3戦 旧吉野川 
トーナメントで魅せたポストスポーン・トップウォーター戦略

エバーグリーンプロスタッフの小林知寛です。今回は2015年6月5~7日に徳島県旧吉野川で開催されたJBトップ50第3戦のレポートです。

■ プラクティスでワームを見切るビッグフィッシュの喰わせ方を発見

水門の開閉によって水位が大きく変動する旧吉野川。試合は、金曜日が水が動かない定水位の日、土曜、日曜日が水が動く減水日というスケジュールで行われました。プリプラクティスは試合2日目、3日目と同じ減水日だったので、その日を想定した練習にあて、公式プラクティスは試合初日と同じ定水位の日だったので試合初日を想定した練習にあてました。

プリプラクティスでは、減水することによって見える魚が結構いました。でも、ワームを入れるとすごい勢いで近づいてくるけど、すぐに見切ってすごい勢いで逃げていくような魚ばかり。これらのシャローに見えているバスを釣るのはやっかいだなという感じでした。

そこで狙いを少し沖側にチェンジ。バンクから少し離れたところに沈んでいる木などの独立した障害物のまわりでジャスティーンを引くと、イージーに喰ってくれるバスが多いことに気付きました。

水が動かず水位が高い前日プラクティスでは、流れの当たるカバーのなかで、少しでも流れがヨレているような場所で何本か釣ることができました。キャスティングジグのシリコンラバーモデル 1/4oz(プロト)を狙うスポットの少し上流側に投げてドリフト気味にカバーに入れ込むことで、キロクラスが反応してくれました。

でも、これだけでは勝負にならない感じだったので別のパターンを探していたところ、ボイルが発生。場所はトーナメントエリア最上流。ど真ん中の中州が水没した瀬。スポーニングから回復したデカい魚は流れのなかにいることがわかったので、喰わせ方を探していきました。

そして見つけたのがジャスティーン

釣り方は微妙に左右に首を振る程度の高速トゥイッチ。ジャスティーンの特性として、規則的な左右へのドッグウォークのなかで、たまに水の当たる面が少し変わることによるイレギュラーな動きが一瞬混じることがあります。それがリアクションバイトを引き起こすのです。

残り時間は、魚を掛けずに魚のポジションを特定するために、リアクション要素の少ない表層系ワームにチェンジ。この瀬のなかでも4箇所、魚が出てくる場所を見つけてプラクティスを終了しました。


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■ DAY-1 ジャスティーンで計算通りビッグフィッシュを引き出すも・・・

試合初日、真っ先に上流に向かいました。僕の他にも2艇が上流に上がって来ていましたが、誰も真ん中の瀬に入りそうな感じはなかったので、僕もそこは後で入ることにして、まずはラバージグのカバー撃ちから入りました。しかし、30分ほど流したもののノーバイトだったので、本命の瀬に入ることに。

ここでほぼ丸1日を費やし、6発出すことができました。ただ、適当に瀬のあたりに投げても全然出ず、プラクティスで見つけていたスポットの上をしっかり通さないと出ませんでした。あとは、通すコースも重要で、深い側から浅い側にルアーを引いてきたときにだけバイトがありました。なので、瀬の両サイドの深みにボートポジションをとって、瀬を超えるようにロングキャストして浅い側に引いてきました。

ですが……実際獲れたのは1,386g、1本だけ。前回の北浦戦の初日でもワイルドハンチでデカいのを複数掛けておきながらも……という感じでしたが、本当に今年はリズムに乗り切れず、苦しい試合が続きます。

このエリアのバスは優勝を狙えるほどコンディションも良かったし、さらに驚いたことに、6回のうち1匹は70センチくらいのシーバスだったのですが、そのシーバスの口についているジャスティーンを45~50センチほどのバスが5~6匹で襲いに来たりもしました。結局初日は1本でウェイイン。1,386g、33位スタートとなりました。


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■ DAY-2 ジャスティーンの高速引きで見えバスをキャッチ

2日目は減水日。水が引ききる10時には前日の瀬は干上がってしまうので、それまではその場所で勝負を賭けることに。2本獲れれば3キロは超えれるので、まだまだ予選は通過できるはず。ところが、この日は風が強く水面がざわついていたので、トップのアピールが半減。しかも、喰わせるために速巻きしているので、スポットを一瞬で通り過ぎて、バスにとっても余計に見にくくなってしまう感じでした。

結局ノーバイトのまま、減水に合わせて下流に下りました。そして、プリプラクティスでチェックしていた沈みものを釣っていくことに。ところが予想以上に風が強く、さらに引き波による濁りもきつく、トップでは釣りになりません。

そこで再度上流に上がって勝負することに。減水で瀬は干上がってはいましたが、瀬の中州に乗っていた魚が移動して付きそうな、そのまわりのシャローのアシやブッシュをチェック。風は少しマシになっていて、サイトで5~6匹見つけることができました。まずは、それらをワームのフィネスな釣りで狙ってみましたが全然口を使いません。

他にもいろいろ試しましたが、やはり最後はジャスティーン

見えバスの1mほど上流側に投げて高速トゥイッチ。スピード+イレギュラーなアクションでリアクションバイトを狙います。そして、反応して追いかけてきたバスの動きが変わった一瞬を捉えて、その瞬間に少しスピードを緩めるとバイト。このようにして、バスのスイッチが入ったと思った瞬間に口を使わせるタイミングを与えることで、確実に喰わせて見えバスをキャッチすることができました。

その後も、バスが付きそうな場所をまわりましたが何も起きずに時間切れ。結果1本、1,080g。最終35位で終了となりました。

自分が好きなスタイルで、しかも僕にしか触れない魚にはたどり着けているとは思いますが、あと一歩リズムに乗り切れていないという感じの今シーズン。あと2戦、少しでもかみ合うように、自分のスタイルを信じて頑張ります!

ロッド:シナジー CSYC-71H スーパーディトネーター
ライン:バスザイル・マジックハードR 16lb
ルアー:キャスティングジグ シリコンラバーモデル 1/4oz(プロト)+ 4インチクロー系ワーム

■関連サイト:JB日本バスプロ協会・NBC日本バスクラブ公式サイト


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