心地良いキャストフィール

この素材構成により、キャストではその実力を存分に発揮。許容範囲は広く、重心移動でカッ飛ぶタイプのクランクベイト、軽くて空気抵抗の大きいクランクベイト、フルキャスト、サークルキャスト等々……柔軟なティップにしっかりとルアーウエイトを乗せて、タメが効いたテイクバックから速すぎず遅すぎずの絶妙な速度で弾き出す。リリース後はティップブレの収束が早く、クランクベイトを低弾道で思いのスポットに送り込むことができる。

ルアー本来のアクション

そして、ルアーが動き出すと再びティップの柔軟性が機能し、クランクベイトのアクションを妨げず、活き活きと泳がせる。さらに、リトリーブ時にラインをより踊らせることができるよう、ティップ部分には通常よりやや大きいガイドをセッティング。それぞれのクランクベイトが持つ本来の動きを100％引き出すためのこだわりである。

振動伝達 ＆ 感知性能

メイン素材がカーボンゆえ伝達性にも優れる。クランクベイト＆ティップの振動の変化を捉えることで、今ルアーがどういう状態なのかを把握できる。なので、ボトムや障害物を舐めるように引く、ウィードに引っ掛けて切る、カバーにコンタクトさせて止めて浮かせる……等のバイトを誘発する動作が容易になり、より精度が高いクランキングを実践できる。

バラさず獲る能力

バイト時や魚を掛けた時には、通常のカーボンロッドとは異なり、超低弾性カーボン＆グラスならではの特別なフィーリングを持つ。奥まで吸い込ませる、浅掛かりでも追従していなす、といったグラスフィーリングに加え、遠距離や手前に走るバイトでも深いフッキングが決まるカーボンならではの反発力で、多くのパターンが存在するクランクベイトへのバイトに対応、確実なランディングをサポートしてくれる。

菊元 俊文

ファイアソードで使う真ん中のウエイトは10g前後のシャローからミドルダイバークランク。具体的には、ワイルドハンチやコンバットクランク60・120・180あたりになります。

ただし、ルアーウエイトだけでなく、引き抵抗を基準に考えると、ファイアソードの能力を活かす選択ができます。サブサーフェイスを引くクラッチヒッターくらいの抵抗はもちろん、深いレンジのものならコンバットクランク320の引き抵抗くらいにまで適合します。

だから、ウエイトが重くても引き抵抗がさほど強くないシャローホグやゼルクなどは好適。カバークランキングでのアキュラシーキャストが決まるのでお気に入りです。

ファイアソードは全長6フィート8インチですが、6フィート7インチのカンタータよりもグリップが短い設計なので、複雑なカバーに向けた様々なキャストに対する操作性が良いのと、ロッドの有効レングスを長く使えるため、ロッドワークでカバーによりタイトにルアーを引くことができます。

小島 貴

軽量な小型のクランクベイトや空気抵抗が強めのフラットサイドクランクでも、テイクバック時にしっかり曲がってくれるので投げやすいロッド。小さなモーションでもロッドにウエイトが乗ってルアーを運んでくれますし、グラスロッドと比べると軽さが全然違うので、体への負担がかなり軽減され、1日中投げ続けても疲れにくいですね。

軽い上に、6フィート8インチというレングスも、メンディングでキャスト中のルアーの軌道修正がしやすい長さ。重すぎたり長すぎてもとっさにロッドを動かしにくいし、短すぎると修正幅が狭くなってしまうけど、ファイアソードはそこが絶妙。

また、ロッドが曲がってくれるということは、ファイト時にも重要。クランクベイトはフックの掛かりどころによってはバレやすいんですが、ファイト中、しっかりロッドが曲がっていれば、バスが上方向や手前に走っても、ロッドがその動きを吸収してくれるのでラインが緩まない。だからバレない。

軽くて、キャスト感が抜群に良くて、投げ続けられる、そしてバラさない。だから釣れる。ファイアソードはそんなロッドですね。