テムジン・カレイドが当時最新のスーパークワトロ(4軸)クロスを身にまといデビューして以来5年の歳月を経たが、その間にも4軸製法に関連する理論、および技術は進化し続けていた。それらの最先端テクノロジーを一気に搭載するため、テムジン・カレイドはカレイド・インスピラーレへとモデルチェンジを果たすことになる。
「インスピラーレ(Inspirare)」とはラテン語で「鼓舞する。発奮させる」の意味を持ち、英語の「インスパイア(Inspire)」の語源となった言葉だと言われている。そう、カレイド・インスピラーレは約20年前に今江克隆が生み出したコンバットスティック・インスパイアへのオマージュであり、その伝説が再来することを予感させるものである。そして、初代コンバットスティックからインスパイアへと進化を果たした時と同じように、インスピラーレのリリースは、時代の先頭をさらに走り続けるという今江の決意の現れでもある。
カレイドからインスピラーレへ・・・そのモデルチェンジのポイントは大きく3つある。4軸構造を中心にブランクを再設計したこと。独自のセミマイクロ・シングルフットガイドセッティングへと大きくガイドシステムを変更したこと。そして、フォアグリップレス・スリムタイプリールシートの採用だ。最後のグリップ部に関しては、全機種にコルクグリップ(トーナメントシリーズ)とEVAグリップ(ブラックシリーズ)の2タイプをラインアップしたことも大きな特徴である。 |