2017.07.20 (木)

佐川洋介 スレシーバスに効果抜群の新ワーミングメソッドを解説 高感度ソリッドティップロッドの使用がキモ

こんにちは!エバーグリーンシーバススタッフの佐川洋介です。

今回は、先日開催されたWSS荒川大会で私が優勝した際にウイニングパターンとなった、アバンギャルド・ソリッドソリューションGRT88を使用したワーミングについて解説をしたいと思います。

激化するフィールドのプレッシャー

さて、人的プレッシャーが激化する近年の東京湾シーバスゲームにおいて、魚が簡単に釣れる状況は皆無と言えるでしょう。スモールプラグやソフトルアーといった対激スレ攻略法も、「それさえ投げてればOK!」といった単純なものではもはやありません。

各シーズナルパターンを理解し、的確なエリア選択とジアイの読み、そして状況に合った戦略の組み立てなくして好釣果に恵まれることは極稀。特に大勢のアングラーが同エリアにひしめきあう、WSSをはじめとするオカッパリトーナメントにおいては、その傾向が顕著になります。

そして、その戦略を遂行するためにタックルセッティングが非常に重要な場面は少なくありません。

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アバンギャルド・ソリッドソリューションGRT88のポテンシャルとは

そんな近年の状況から、ソリッドティップを搭載したシーバスロッドは今や珍しいものではなくなりました。小沼正弥氏が初代ソリッドソリューションを発表したころは、「本当にこれでシーバス狙うの?」なんて声も聞かれましたが……

ちなみにこの初代ソリッドソリューションは、非常にソフトなソリッドティップが搭載されたモデルであり、生産終了となった今なお「このサオ先のしなやかさなくして獲れない魚は絶対にいる!」という方が多数いるほどの、驚異的な吸い込みの良さを実現した名竿です。

が、今回ご紹介するのは、この初代ソリッドソリューションの後継機種である、アバンギャルド・ソリッドソリューションGRT88。そしてそれを使用したワーミングについてです。吸い込みの良さを重視したソフトなティップが特徴の初代とは異なり、「繊細だけどかなり張りが強いな!?」といった印象のティップが特徴的なこのロッド。

そのティップの張りがもたらすメリットとは、驚異的なまでの高感度と、圧倒的なリグ操作性でした!


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市民権を得たシーバス・ワーミング タダ巻き、ダート、ドリフトに続く次の一手とは

スレたシーバスに対して高い喰わせ能力を発揮し、レンジコントロールにより全てのレンジをくまなく探れることから、今や完全に市民権を得たジグヘッドリグによるシーバスのワーミング。

近年では様々な形状・マテリアルを持つワームが登場し、タダ巻き、ダート、ドリフトと釣り方も細分化される中で、私がここ数年かなりの時間を掛けてパターンとして確立したのが「ジグヘッドリグによるボトム付きシーバスの攻略法」でした。

これだけ書いてしまうと「そんなの、ボトムまで沈めてゆっくり巻いてればいいのでは?」と思われてしまうかと思いますが、それはあくまでベイトフィッシュがボトム付近を遊泳している際にそのベイトフィッシュに付くシーバスを狙う方法。今回ご紹介する戦略はそうではなく、ハゼや、エビ・カニ等の甲殻類を捕食するためボトム付近に付いているシーバスを攻略する方法です。

こうしたベイトは、よほどシーズンやエリアを外さなければ比較的安定してその場所に間違いなく居ると言えるベイトで狙いを絞りやすい反面、今までそれらを捕食するシーバスを狙い撃ちできるパターンとして完全に確立された釣り方というのは非常に少なかったのが実情です。

さらには激化するプレッシャーとも相まって、ワームを巻いたり、鉄板バイブでリアクション的に誘ったりといった通常の釣り方では、この手のシーバスをコンスタントに釣ることはまず不可能……しかし、とうとう、爆発的にシーバスが口を使う方法にたどりつきました。

それが、ソリッドソリューションGRT88 + ジグヘッドリグによるボトム・ワーミング! 「ボトムズル引き~障害物に軽くスタックさせてのハングオフ」だったのです!


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WSS荒川大会でも爆発したボトム・ワーミング この戦略のキモとは

ではなぜこの釣りにソリッドソリューションGRT88が必要不可欠なのか?それは先にも述べた、ソリッドソリューションGRT88が持つ「驚異的なまでの高感度と、圧倒的なリグ操作性」が全てだと言えます。

具体的な釣り方は、

①ズル引きといっても、ボトムの障害物を探すためにある程度のテンポの良さを保ちながら、ボトムを叩きつつスローにリトリーブ

②障害物にリグがコンタクトし軽くスタック

③「小石などの小さい障害物だ。このまま巻いても外れるな。」と判断した場合にはリトリーブを続けてやり過ごす。そして、「この障害物は大きい。このままテンション掛けたら外れなくなるな。」と判断した際にはロッドティップをあおり、リグをハングオフさせる

④イレギュラーに跳ねる動きでシーバスが思わずバイト!

です。

この一連の動作において、まずは障害物にリグがコンタクトした際の微妙な感覚の変化を感じ、「そのまま巻くのか」、「ロッドティップをあおるのか」といった判断を一瞬の内に行うことができなくてはなりません。これは普通のチューブラーロッドではまず不可能。ソリッドソリューションGRT88の高い感度があればこそ!

さらに、ボトムにスタックしかけたリグを「パン!」と勢い良く跳ね上げられる操作性があるかないかがこの釣りが成立するかしないかの大きな分かれ目。この時のイレギュラーに跳ねる動きこそがこの釣りの一番のキモで、バイトのおよそ7割がこの瞬間に出るといっても過言ではありません。これも、このロッドに搭載された張りのあるソリッドティップだからこそできる芸当なのです!

先日のWSS荒川大会でも、沖の瀬絡みのポイントは大勢のアングラーに叩かれ続けた状況の中、この戦略がハマり4本をヒットに持ち込むことに成功。

バイブレーションを戦略の軸にしているアングラーがスレ掛かりに悩まされる中(大会のルールでスレ掛かりはノーカウント)、4本全てに口を使わせ、二本のウェイイン。ノーフィッシュや単発のみの選手が続出するタフコンディションの中でブッチギリの優勝を果たすことができました!


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ロッドの特性を理解して使い分けることで、もっと釣れる!

バスフィッシングにおいて、各ルアーに対してロッドを使い分けるのはもはや当たり前のことです。シーバスフィッシングにおいても、近年では小型プラグからビッグベイトまで釣りの幅が広がりタックルの多様化は進んではいるものの、まだまだロッド1本でなんでもやってしまう風潮は根強いように思います。

もちろん、複数本のロッドを持ち歩くのはおかっぱりにおいて不便なのは確かですが、今一度「その時その場所で、何がキモで何が必要なのか」ということを理解し、戦略を組み立て、それに合った特性を持つロッドを選択することで、今まで獲れなかった1本に近づくことができると思います!

ぜひ、ソリッドソリューションGRT88を使ったボトム・ワーミングにチャレンジしてみてください!

■タックルデータ
[ロッド]アバンギャルド ZAGS-88ST ソリッドソリューションGRT88
[ライン]PE0.8号
[リーダー]フロロカーボン12lb
[ルアー]6〜14gジグヘッドリグ

■関連サイト:WSS 湾岸シーバスソサエティー

■ブログ:蒲田S系ジャンキー


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