難攻不落のサヨリパターン

北は東北、南は九州南部まで、例年日本全国で確認されている秋冬シーズンのシーバス・サヨリパターン！

サーフ、磯場、漁港、汽水域など、地域によりポイントの条件は様々ですが、夏を過ぎ海水温が下がってくると大量接岸するサヨリの群れにシーバスがつき、水面でボイルを繰り返すかなりエキサイティングなシーンがフィールドで見られるようになります。

ただ、このシーバスのサヨリボイル、狙ったことがある方ならわかると思うんですが、ぶっちゃけマジで頭にくる、難攻不落の悶絶ボイルなんです。デカイシーバスが目の前でサヨリをバクバク食っているのに、ルアーに対してはめちゃくちゃセレクティブで食わせるのが非常に難しいケースが圧倒的多数なんです。

自分も職業シーバス釣り師として25年以上日本全国津々浦々のシーバスを狙ってきましたが、過去サヨリパターンに泣かされてきた回数は数知れず。かなり辛酸を舐めさせられてきたんですが……

サヨリパターン見切ったり

実はサヨリパターン、ここ数年で自分の中では、もう完全に見切ってます！

見切った、というのはつまり、中々食わせられなかったあの悶絶ボイルを今やほぼ確実に食わせられるようになった、ということなんですけど、それはもう、超、研究したので。

よく、〇〇を食っている時のボイルは絶対にルアーを食わない！　とか聞きますけど、自分はあれはウソだと思ってます。今はまだそのボイルの食わせ方が解明されていないだけで、どんなボイルにも必ず食わせ方があるはず。なにしろ、相手はエサを喰う気マンマンなわけですから。

サヨリパターンもそうした思いから、諦めずめちゃくちゃ研究し続けた結果、いくつかのかなり有効な食わせ方を確立できました。

で、その中でも今回は、サヨリパターンの中でも最も一般的なシチュエーションであろう、「夜サヨリパターン」を攻略する上で最も手堅い方法を解説します。

夜サヨリパターン攻略法

もうハッキリ言います。夜のサヨリパターンのボイルを食わせるには、ちょっとレンジが入る弱波動系スリムミノーが最も手堅いです。具体的には、オネスティ125Fとアベンジャー125Fで、それぞれ透け感のあるカラー。

■近年ド鉄板のピンクヘッドクリアチャート（#802）

■濁りがある場合にはパール系でありながら光を透過する「透けパール」のヒットマンブルー（#737）が有効

もちろん、状況によっては他のルアーをキャストする場合もありますが、今最も手堅いと思うのはもう間違いなくこの2種です。

ベタ凪ならI字スイムのオネスティ125Fでほぼ絶対間違いなし。ただ、風や波気があると少しロールするアベンジャー125Fが強いことがあるので、両方用意していただくことをおすすめします。

オネスティ125Fもアベンジャー125Fも操作方法は一緒で、サヨリの群れがボイルしている付近にキャストしての、ただ巻きとストップ&ゴーです。

まずただ巻きで、ハンドルを1秒に1回転、2秒に1回転、3秒に1回転と、3キャスト毎くらいを目安に巻きスピードを変えて反応をみてください。それでだめならストップ&ゴーです。ハンドルを1秒1回転で3回巻いて、3秒止めるを繰り返します。たった、これだけでOKです。

自分の場合、夜のサヨリボイルはこれでほぼ確実に口を使わせられるようになりました。70センチオーバー率が高く、良い日は数も出るので、本当は言いたくなかった……

ですが、職業釣り師の仕事として、今回は仕方なく公開させていただきました（涙）せっかくなので、ここまで読んでくれた方はぜひこの方法を実践して、難攻不落のサヨリパターンを完全攻略してください！

サヨリパターン攻略動画公開中

また、先日公開されたエバーグリーン公式YouTubeチャンネルの動画でも、このサヨリパターン攻略法を実釣解説していますのでぜひご視聴をお願いします。

文章だけでは伝わらない実際の動作やルアーの水中アクションを動画で見られるので、釣りのイメージを具体的にする上でかなり参考になると思います。

ちなみに当日は豪雨後の超バットコンディションで悶絶気味したが、それでも72cmの良型をキャッチ。良い日なら同サイズが連発することも少なくないので、やはりかなりの強パターンと言わざるを得ません……

■タックルデータ
［ロッド］アバンギャルド ZAGS-96ML/M+ エースアタッカー96
［ライン］PE1号 + フロロカーボン4号
［ルアー］オネスティ125F
［ルアー］アベンジャー125F