チャターベイト+マニュピレーターで旧吉野川を攻略
福島健、2011年 JB TOP50第3戦・優勝報告
エバーグリーンプロスタッフの福島健です。
直前にきた台風の影響で増水+激濁りの2011年 JB TOP50第3戦・旧吉野川。プリプラクティスのパターンは崩壊。しかし、今まで一度も使ったことのなかったチャターベイトで状況を打開し、優勝することができました。
■ プラクティス前日に運命の出会い
プリプラクティスでは、雨の影響で「濁り~クリア~濁り」と日に日に水が変わる状態。そこで、状況変化に応じてその日その時のバスを追っていくことが必要だと考えました。そんななかメインと考えていたのが、ポストスポーンのウィードフラット回遊系のバスを横の釣りで食わすパターンでした。
運命のプラクティス前日。プラクティス~試合に向けての準備中、となりで準備をしていた同じエバーグリーンプロスタッフの小林知寛プロがチャターベイトを持っているのが目に入り、なぜか無性に使ってみたくなり数個分けてもらうことに・・・
試合前日のプラクティス。水の色は激濁りだったのでカバー系のタックルもセットしましたが、プリプラクティスで良かった横の釣りをメインに考え、ライトテキサス・キャロライナ・ノーシンカー・クランクベイトをセット。
試合に向けての準備中に 運命の出会いが・・・ |
そして、前日小林プロからもらった3/8ozのチャターベイトを最近お気に入りのロッド、ヘラクレス・マニュピレーターにセット。もちろんこの時点では、あくまでフォロー的な感じで使ってみようかな程度でしたが・・・
■ クランクベイトが岩に当たって跳ねる動きを中層で再現するルアー
ところがそのチャターベイト、数投しただけで「コレは釣れる!」と確信しました。なぜなら、ロッドを通して「ある感覚?」が伝わってきたからです。
それは、クランクベイトをリップラップで使っている感覚。
まさに、クランクベイトが岩に当たり軌道を変えるという、イレギュラーなアクションを起こすときに手元に伝わってくるその感覚でした。このクランクベイトの動きが釣れる動きであるということは言うまでもありませんが、何も当たるものがない中層で、それをやってのけるルアー。これぞ究極のリアクション。
ただ巻くだけで究極のリアクションを 引き起こすチャターベイト。 |
答えはすぐに返ってきました。短時間でグッドサイズのバスを3本キャッチ。その段階であえてチャターベイトはやめて、他のルアーでカバーやウィードをチェック。あとは試合当日の可能性に賭けることにしました。
■ すべてのバスをチャターベイトでキャッチ
試合初日、朝一番は下流域のウィード エリアからスタート。まずは手堅くテキサスやノーシンカーなどでチェックしたのですが2時間ほどノーバイトが続きました。さすがに焦りましたが、これがか えってチャターベイトを引き倒すキッカケになりました。そして、ウィードエリアでチャターベイトをマシンガンキャストしていきすぐに1本目をキャッチ。
その後も、チャターベイトでアジャストできそうなエリアをひたすらランガンしてリミットメイク。最後に会場前で入れ替えをして、5,000gジャスト。初日はすべてのバスを1個のチャターベイトでキャッチし2位につけました。初日の結果から、その時の旧吉野川の状況にチャターベイトが合っていると確信し、2日目もメインベイトとして使用することにしました。
初日は5本 5,000gで2位。 すべてチャターベイトでキャッチ。 |
2日目は朝からチャターベイト1本勝 負。前日良かった下流域のウィードエリアで9時過ぎまでに3本キャッチと好スタートを切ることができました。しかし、日が高くなってからはチャターベイト に反応がなくなりそのまま終了。結局、この日は3本3,422g、予選2位で最終日に臨むことになりました。
2日目もすべてチャターベイトでキャッチ。 予選2位で最終日へ。 |
■ 運命の別れが戦略変更のキッカケに
そして迎えた最終日。もちろんこの日もチャターベイトがメイン。しかし、朝からひたすら投げ続けるもののバイトがなく、ようやく9時過ぎに中流域のショアラインでキッカーとなる1本目をキャッチ。
最終日もキッカーは チャターベイトでキャッチ。 |
しかしその後、初日から使い続けて全てのバスをキャッチしてきたチャターベイトが破損。
一瞬「しまった」とも思いましたが、これをキッカケにして(また、前日も9時を過ぎてからはチャターベイトにバイトがなかったことも踏まえて)思い切って戦略を変更することに。リーズ、ヒシモ、ブッシュなどのカバー周りやインサイドから少しずつクリアになり始めていたので、「カバー撃ち+サイト」に切り替えました。
やはり、その日その時のバスを探すこ とが大切。カバーを撃ちながら同時にサイトでバスを探していき、一瞬見えたバスを8gテキサスで喰わせるなど、なんとか3本のバスを搾り出し、この日は4 本で3,800g。2位の選手との差は1ポイントではありましたが、優勝することができました。
その日その時のバスを 追いかける戦略を貫き優勝。 |
■ チャターベイトに最適なロッド
今回メインとなったチャターベイトをセットしていたロッドはヘラクレス・マニピュレーター。僕的にはスピーディーな横の釣り用として使用しているロッドですが、チャターベイトにはこれがベストマッチでした。
今回のチャターベイトの使い方はスピナーベイトのマシンガンキャ ストのように、スピーディーにテンポよくキャスト&リトリーブを繰り返すというもの。そのうえで、旧吉野川に多い「水面に漂う流れウィード」に引っ掛けな いキャストアキュラシーと、リトリーブコース上にある「流れウィード」をロッドワークでかわす動作も必要だったので、
① 6フィート4インチという長すぎず短すぎずちょうどいいレングスと、本来の使用目的でもあるジャークベイトを操作するためのショートグリップなので「アキュラシー」と「操作性」が良く、スピーディーなシャローの釣りにマッチしました。
② バイトをはじかない「ノリの良さ」も、チャターベイトのような巻き物には重要な要素で、この点からもノリがいいテーパーデザイン(メーカー注釈:ストレートテーパー)のマニュピレーターがベストマッチでした。1回もバラすことなく、バイトしてきたバスをすべてランディングすることができ、優勝に貢献してくれたと思います。
※ストレートテーパーティップについて詳しく解説
↓↓↓
『レッドマイスターを使うとなぜキャストアキュラシーが向上するのか?』
今週末にはTOP50第4戦・桧原湖戦があるので、気持ちを切り替えて臨みたいと思います。
■タックルデータ
ロッド:ヘラクレス HCSC-64M マニピュレーター
ライン:バスザイル・マジックハードR 12lb
ルアー:モグラモスチャター3/8oz
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