清水盛三が語る バブルトルネードの正しい使い方
バブルトルネードがキーになった『The Hit』(6/6オンエア)と『Burning Heart』(6/1初回オンエア)のロケ。強風下の日吉ダム、そして濁りの入った小野湖で清水盛三が見せた本場のバズベイトテクニックとは・・・その核心に迫ります。
日本に一時帰国した際に2つのテレビロケに行ってきたんやけど、両方のロケでキーになったルアーが同じやった。まぁ、見てくれた人はわかってると思うけど、バブルトルネード 3/8ozのスーパーブラックでしたね~
『The Hit』の日吉ダムでは、朝から晴れて風もなく厳しい状況で、まずシェイキーヘッドで40クラス。その後、午後から風が吹き出して、だんだん強くなったタイミングでワイルドハンチで1本。でも30クラス。
厳しい時間帯にはシェイキーヘッドで。 その後、状況変化に合わせルアーをローテーションさせて・・・ |
ロケの時はまだプリの魚も絡んでくるスポーニングシーズンやったけど、実はスポーンの時期のバズベイトって、でかいのを選んで釣ることができる方法やねん。日本ではあまり知られていないけどね。
■ ローライト最強 ブラックのバズベイト
このときのように曇っていてローライトな中では、シルエットがはっきりするブラックが最強やねん。それで狙い通り40後半のビッグフィッシュを出すことができた。
そのうえこのときは、風で水面がかなり波立っていて、バスからルアーが見にくい状況でもあったんで、そういう意味からも、シルエットがはっきりするブラックは最強だったと言えるね。
曇ったタイミングでバブルトルネード 3/8oz スーパーブラックにチェンジ。狙い通りキャッチした日吉ダムのビッグフィッシュ! |
朝夕のローライトも曇りと同じ意味でブラックやし、そのときの小野湖は水が少し濁っていたこともあって、シルエットがはっきりして目立つブラックがハマったね。
朝夕のローライトもバブルトルネード 3/8oz スーパーブラック。小野湖でもビッグフィッシュをキャッチ! |
さっきも言ったけど、このときのロケのような感じで、スポーン時期のバズベイトはでかいのが獲れる釣り方。でも一般的には、これからの梅雨のシーズンがバズベイトには最高のシーズンと言えるね。で、梅雨と言えば雨やくもりの日が多くなるんで、そんなローライトの状況でブラックは絶対に必要。
もちろん梅雨が明けて夏になっても、まだまだバズベイトのシーズンは続くよ。まぁ、真夏になるとやっぱり朝夕が釣りやすい時間帯になるけど、朝夕のローライトもやっぱりブラック。バズベイトのブラックはホンマに外せませんね~
■ よくある勘違い・その1 クラック音にこだわりすぎる
あと、日吉ダムでもう1つキーになったのが風やったけど、特に警戒心の強いプリは、風がないとなかなか口を使わないんやね。
もちろんアフター以降でもそうやけど、風はハードベイトの釣りにプラスになることが多いよね。実際2010年7月のUSオープン、灼熱のレイクミードでシャワーブローズとバブルトルネードで5位になったときも風がキーやってん。
だけど風で水面が波立つと、普通、トップ系のルアーはアピールが弱くなるんで使いにくい。でも、そんなときこそバスの警戒心も薄れ、活性も高くなる。そんな風で波立った状況でも、しっかり水面でアピールしてほしいと思ってつくったのがシャワーブローズ、そしてバブルトルネード。
シャワーブローズは過去の記事を読んでもらうとして、バブルトルネードは2枚のプロップ同士が当たって音が鳴るんで、一般的なバズベイトと比べてバスに気づかせる力がホンマに強いんですわ~
前後逆回転のダブルプロップが接触することでクラック音が発生し、通常トップウォータルアーの弱点とされる風や濁りでも強烈なアピール力を発揮。 |
でも、それよりも極力ゆっくり引くことがメチャ大事。
バイト自体が多くなるし、ミスバイトも減るね。音が聞こえないと不安になるかもしれへんけど、人間には聞こえてこなくても、水の中にはちゃんと音が響いているんで大丈夫。だから、プロップのまわりにモワモワと泡が立つ程度のスピードで十分効果がある。
ホンマに、「ゆっくり巻く」ことがバブルトルネードを使いこなす最大のキモだと言えるね。
前後のプロップの当たり方を微調整することで、よりゆっくり引くことができるようにもなるけど、やりすぎは破損の原因になるんで注意してくださいね。
矢印部を曲げて前後のプロップの当たり方を微調整する。プロップの当たり方を弱く設定するほどスローリトリーブが可能。 |
■ よくある勘違い・その2 巻き物はロングキャスト
それともう1つ、とにかくロングキャストして長い距離を引いてくる方がいいという勘違いもあるな~ バズベイトやスピナーベイトなんかの巻き物系のルアーを使うときに、喰わせどころを意識せずに、ただ投げて、ただ巻いている人があまりにも多い気がするねんなぁ~
番組を見てくれた人はわかってくれると思うけど、あのときはかなりショートキャストで釣っていたよね。
バンクの変化やブッシュ、偏光グラス越しに見えるグラスパッチやブレイクラインなど、ココっという喰わせる点を意識して、その通すコースを引けるように正確にショートキャスト。そしてストライクゾーンを過ぎたらすばやくピックアップ、という流れやね。
こうやってストライクゾーンを意識した、ショートキャスト&スピーディーなピックアップという釣りをしていけば、1日という時間で考えると、ロングキャストでダラダラ巻いてくるよりも何十投かは多くキャストできる。
キャスト数を増やすためにはストライクゾーンを意識してショートキャストで狙う。 |
そうすると、ルアーがバスの目の前を通る確率も上がり、結果釣れる魚が増えるという考え方やね。しかもこれは、「釣れた」ではなく「釣った」というルアーフィッシング本来の姿でもあるねん。
そのためには、タックルが重要だし、キャスト技術も必要になるよね。特にバズベイトって空気抵抗が大きくて投げにくいものが多いと思うんやけど、バブルトルネードは世に出ているバズのなかでは抜群に投げやすいバズやと思うなぁ~
キャスト数が増えればルアーがバスの目の前を通る確率も上がる。 |
ルアー、ロッド、ライン、リール、それぞれが信頼できるものであるのはもちろんのこと、トラブルなくストレスなく1日釣りができるようにと考えるとトータルバランスが大事やね。ホンマ1日で考えるとキャスト数に大きな差が出るからね。
■ バスフィッシングを本当に楽しむために
で、キャスト数が増えるということは、多くのエリアを見て周れるということにもつながる。
小野湖のロケのときにも思ったんやけど、みんなネチネチ釣りをしてて、たくさんのエリアを周れてないねんなぁ~ で結果あんまり釣れてない。今釣っているところより、もっといいエリアがあるかもしれへんのにね。
実際ロケのときも、地元の事前情報で釣れているというエリアでは全くダメで、全然釣れてないといわれていたエリアが爆発した。「このエリアで釣れているよ」という情報があったとしても、あくまでそれは過去のものやねんから。
2日連続で釣りをする場合も同じで、1日目に良かったエリアが次の日にもいいとは限らない。状況は刻々と変化しているからね。
その日その日、その時その時で魚が口を使うところは違うんで、先入観を持たずにできるだけ多くのエリアを自分の目で見て、それぞれのエリアの状況を判断することが絶対大事やねん。
早く正解に近づくために、できる限り多くのエリアを自分の目で見て周る。 |
そればっかりは僕も毎回探しながら釣っている。でも、そこを探すのが本来のバスフィッシングの楽しみやと思うなぁ。「Fish the moment!今を釣れ!」ってヤツですわ~
自分の力で魚を探し出すことがバスフィッシング本来の楽しみ。 |
その王道の釣りをマスターするための第一歩は・・・本気で信じて投げ続けることができるルアーを持つことかな。今回紹介したバブルトルネードのようにね(笑)
清水盛三オフィシャルサイト「NEVER GIVE UP」
http://www.morizoshimizu.jp/
清水盛三オフィシャルブログ“I HAVE NO LIMIT”
http://ameblo.jp/king-morizo/
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