2013.12.12 (木)

清水盛三が語る 最強コンビ、ジータ&パワーグラス 前編

清水盛三の「巻く釣り」がさらなる進化を遂げる。バイブレーションプラグの常識をはるかに超えた強波動リップレスクランクベイト「ジータ」が炸裂!

ムービングバーサタイルロッド、ヘラクレス・ツアープロシリーズ「パワーグラス」とのコンビネーションで驚異的な釣果を叩きだしたThe Hitロケの模様をはじめ、ジータ&パワーグラスに込めた究極のこだわりをモリゾーが語ります。

■ ジータ1つで30本の大爆釣!

The Hitの柳井原貯水池のロケではジータがやってくれましたね~ そんなにデカいのは出なかったけど、これ1つで30本は釣ったかなぁ。オンエアでは半分くらいカットされてたけどね(笑)

しかもロッドにパワーグラスサーバルを組み合わせたんで、バラしたのはたったの1回だけ。これって驚異的な数字ちゃいます、ホンマに! 最強コンビネーションの誕生ですわ!

この日はフラットに生えるウィードのエッジ付近を比較的ショートキャストで狙ってジータを引いたんやけど、ウィードのトップに当てずに巻いてくることがキーやったね。

それで、下から突き上げさせて喰わせていった。普通この手のルアーでは、ウィードに引っ掛けて外して口を使わせるってのを想像すると思うけど・・・今回は、当てずに浮かせるという釣り方で、ほとんどの魚をフロントフックで捕らえることができたね。

まあ、ロッドの性能にももちろん助けられたけど、やっぱりルアーと喰わせ方がバッチリ合ったからこその結果やと思うなぁ。

で、バスを浮かせるためには、まずルアー自体の存在を魚に気付かせるパワーがないとダメだよね。普通、バイブレーションプラグのような動きの細かいルアーだと、波動が弱めになりがちなんやけど、ジータの動きを言葉で表現すると、V字ウォブルアクションって感じのメッチャクチャ強い泳ぎやねん。

だから、魚から離れたところを巻いてきても、引き寄せることができるんですわ。

でも正直、この日ウィードに当てずに引いた理由の1つはトロロ藻が多かったから(笑) 硬くてきれいなウィードなら切りやすいけど、どんなルアーでもトロロは苦手だよね。でもバスは明らかにそんなところにもいた。

だからといって、そこに無理して投げ込むよりも、ルアー自体にパワーのあるものを選択して、バスを呼び寄せるほうが断然効率が良くなる。だからジータ。まあ、ジータならパワーがあるんで、少しくらいのトロロが掛かっても動いてくれるけどね。


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■ 最強アクションでスローリトリーブにも対応

さらにこの日は、僕にしてはまあまあゆっくり目のスピードで巻いていたのもキーかなぁ。今まで市販されているバイブレーションといわれるルアーは弱めのものが多かったから、スローに引いたときに振動が手元に伝わってこないんで集中してやり切れなかった。

バイブレーションのメリットでもあるロングキャストをしたときは特にそう。で、それが不満だった。けどジータは最強にパワーがあるんで低速引きでもしっかり動いて手元に振動が伝わってくるよ。

そのためにこだわったのが、ヘッドからテールにかけての水を受ける背中側のデザインやね。ゆっくり引いても水をしっかり受ける形状になっているのが最大の特徴だと思うけど、速く引いたときには上手く水を逃がすような形状にもなっている。

2段式傾斜ヘッド フラットテール

だから、一般的にバイブレーションが得意とする速めのリトリーブだけじゃなく、低速リトリーブにも対応できる。

ミドルギヤ(6.3:1)のリールを使っているのもそのため。リップレスクランクを使っていると、速く巻きたいときもあれば、今回のようにゆっくり巻いた方がいいときもある。

ミドルギヤならどちらにも振りやすいし、ジータ自体の幅広いスピードに対応できるという性能を引き出しやすくもなる。これならタックルを持ち替えなくても、その日その時の状況を素早く探ることができるからね。

で、速い遅いだけじゃなく、リップレスクランクの沈むという特性を活かして、いろいろなテクニックで使えるようすべての機能に究極を求めてつくりあげたのがジータ。使いこなすことができれば、強烈な武器になる。

アメリカ、日本、天然湖、リザーバー、川、野池・・・どこでもいけるし、琵琶湖なんかのウィードフラットだけがリップレスクランクの活躍の場ではないよ。ホンマこれ1つで幅広い状況に対応できるリップレスクランクの究極形ですわ!


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■ ウィードフラットだけじゃない! ジータ冬のテクニック

例えば、アメリカではリザーバーでの出番も多く、クランクベイトだとちょっと強いかな?というときにハマる。つまり、クランクベイトと動きの違いで使い分けることができるということ。活性が低くてワイドウォブルのクランクなんかの強すぎる動きは嫌うけど、リアクションじゃなきゃ口を使わないというときに使うといいよ。

日本でおもしろいと思うのはワカサギレイク。秋~冬にベイトが入るようなディープフラットを狙ってリフト&フォールで使う。フォール姿勢を安定させることにもすごくこだわったんでフォール中のライン絡みもなく、7~8mのディープをしっかり狙える。

それに今まで何回も言ってるように、水をしっかりつかむんで、ルアーの動き出しのレスポンスも速いし、しっかり振動もするんでディープのリフト&フォールでもストレスなく使用できる。

さらにそのときキーになるのが、ジータ独特の低音から高音まで混ざった強烈なラトル音。

ロッドをシャクってリフトさせるときにラトル音を出して、その音でベイトを散らしてバスを刺激して喰わせるというテクニックを使う。
これって似たような使い方をするけどメタルバイブじゃできないテクニックやねん。ジータならではの技なんで、今まで獲れなかった魚も獲れるようになる!

複合ラトル

あとは、野池のオカッパリでもメッチャ有効なルアーやね。特に冬場は減水することが多いんで、デカバスが真ん中の一番深いところに固まってくるんやけど、そんなところまで大遠投もできるし、スローにも引けるんで低活性な魚も釣れる。

もちろん冬の琵琶湖のオカッパリで大遠投して残りウィードを探していく釣りでもバッチリ、デカバスが釣れますよ。

いずれにしても、秋の巻き物シーズンだけではなく、低水温期にも強いのがジータの特徴で、冬場や他の釣りで釣れないときほど釣れるルアーと言えるかなぁ。なぜなら、冬といえばスロー、ディープ、そしてリアクション。それらすべての条件を満たしているジータの出番は必然的に多くなるからね。

そして、ジータの能力を最大限発揮させようと思えば絶対にロッドはパワーグラス・シリーズ。特にサーバルとの組み合わせは最強コンビやね。

ジータには幅広い対応力があるんで、ロッドを選ばないところもあるけど、僕がジータをテストするのに同時にテストしながらずっと使ってきたのがサーバルなんで、このロッドで100%能力を発揮するような設定に自然となっているよ。

後編に続く・・・

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