豊西和典 大阪泉南アジング・尺オーバーへの挑戦!
■重量級Fシステムを超遠投!
春の訪れと共に始まるゴロタシャローのメバル。今年は滑り出しもまずまずで、大型連休前後から梅雨時にかけては実にパワフルで美しい青メバル・通称ブルーバックの接岸を楽しんだ。
そして例年、梅雨が終盤に差し掛かる頃から夏にかけて、メバルと入れ替わるようにしてゴロタシャローでアジの釣果がぽつらぽつらと出始める。このメバルとアジの入れ替わりの時期、ごく短期間だがほぼ毎年尺オーバーの良型アジの接岸がある。接岸条件などはまだ定かではないが、なんと過去には38cmの実績もあるのだ。
この、泉南ゴロタシャローでの尺オーバーアジング。私のこれまでの経験上、狙って釣るにはなるべく沖を攻めるのが最も効率がいいと感じている。最低でも、岸から50m以上沖を攻めることが望ましい。少し極端かもしれないが、沖を攻めれば攻めるほどスーパーサイズに出逢える確率は高くなると言えるだろう。
そのために最近私が使っているのが、重量級フロートを使ったFシステムだ。50mを超える飛距離をたたき出し、トラブル無く繊細にアクションすることが可能な優れたシステムである。
■ライトゲームの限界を超える ソルティセンセーション・ロッキーハンツマン
そして、この釣りに抜群の相性を示すロッドが、ソルティセンセーション・ロッキーハンツマンに他ならない。偶然か必然か、伊豆の荒磯から尺オーバーのメバルを引きずり出すために求められたこのロッドは、我がホームグランド・泉南での釣りに対し驚くほどマッチする仕上がりとなっている。
もちろん、重量級フロートをキャストできる竿は他ジャンルをあたるなどすればいくらでもあると思うが、問題はキャストした後。50m以上の遠距離でフロートの先についたアンダー1gのジグヘッドを繊細に操作でき、アジやメバルの極々小さいアタリがわからなくては意味がない。強さを求めると感度が犠牲に……そして、その逆も然り。正に矛と盾である。
その矛盾を打ち破る竿が、ロッキーハンツマンだ。重量級フロートを遠慮なくフルキャストできるパワー、50m以上沖のリグから違和感程度のアタリをはっきりと手元に伝える絶対的な感度を絶妙なバランスで兼ね備えている。
また、比較的固いティップセクションも大きな武器だ。リグの操作性が良いことはもちろん、一瞬のアタリに対し軽く手首を返すようなコンパクトな動作で、遥か沖合のアジの上顎にばっちりフッキングが決まる。
■トロフィーサイズの33cmをキャッチ!
そして、つい先日の南風の強い日、このロッキーハンツマンと重量級フロート・Fシステムのコンビを携えゴロタシャローへアジングに出掛けた。狙いはもちろん尺オーバーの良型アジだ。アジ接岸の情報により、いつもの閑散としたゴロタ浜は満員御礼。しかし、狙っているポイントは他のアングラーが攻めることのできない距離なので問題はなし。キャストを繰り返してアタリを待つ……
時折ヒットはあるものの、釣れて来るのは25cmまでのレギュラーサイズ。これでもここ大阪湾では良型の部類だが、今夜のターゲットはこんなもんじゃあない。
程なくして同行者が魚をヒットさせた。その手には明らかに長い魚影がぶら下がっているのが遠目にも見てとれる。近付いてみると、明らかに尺は越えている素晴らしい魚体が横たわっていた。
フロートの先に結んだジグヘッドは1g。風とウネリと速い潮流がややこしかったため、少し重めをチョイスした。このようなシュチエーションでは、若干重めのウェイトを背負わせてやると素直にリグが馴染んでくれる……そのための1g。
スラックを取り、PEラインのバタつきを押さえ、リグが馴染んだところで短く鋭いトゥイッチを2発。
テンションをかけた刹那、ほんのわずかな違和感を覚えた。条件反射のように手首を軽く返すと「どしっ」とした重量感。右腕にかかる負担から、すぐに尺越えを確信した。強めに締めているドラグからラインが出されるが、お構いなしに巻き続ける。
岸までは相当な距離がある。交錯するスリルとワクワク感。感動の引きを楽しんだ後ゴロタに抜き上げた魚体は、33cm。泣き尺の多いここ泉南ではトロフィー級のサイズだ。
この後もいくつかの尺超えアジを追加して爆風熱帯夜は終わりを迎えた。
ロッド:ソルティセンセーション PSSS-82T ロッキーハンツマン
ライン:PE 0.4号
リーダー:バスザイル・マジックハードR 7lb
リグ:Fシステム(フロート+ジグヘッド0.4~1.5g)
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