2011.09.16 (金)

C-4シュリンプでスモールマウスを攻略
福島健、JB TOP50第4戦 桧原湖・4位入賞報告

みなさんこんにちは。エバーグリーンプロスタッフの福島健です。
先日福島県・桧原湖で行なわれたJB TOP50第4戦で4位に入賞することができました。

この試合でキャッチしたバスはすべてライトキャロライナリグによるもので、ロッドは7フィートでソリッドティップのソルティセンセーション・Dアタッカー、ワームは僕が開発に携わるC-4シュリンプでした。今回は試合の流れとキャロライナリグについての僕なりの理論を紹介したいと思います。

【初日】
朝一、「まずはリミットメイクを」とプラクティスで見つけていた8~10mレンジのキーパー場に入り、2.7gのライトキャロライナリグでボトムをズル引 き。しかし、釣っても釣ってもノンキーパーばかり。気持ちを切り替え、同じくプラで見つけていた8~10mディープのサイズ狙いのエリアに移動。

そこでようやくキーパーをキャッチしたのですが、グッドサイズが釣れていたこの場所で、ただのキーパーサイズが釣れるということは明らかに状況が変わっていると確信し、2~3mのシャローウィードに狙いをチェンジしました。そこで1.8gのライトキャロでリミットを揃えましたが、初日は26位とかなりきびしいスタート。

【2日目】
台風の接近で、朝から強風大荒れの天候。初日とは異なる状況なので気持ちを1度リセット、ディープのキーパー場が復活していることを期待して2.7gキャロで狙いました。するとプラ通りにキーパーサイズが釣れ10時までにはリミットを揃えることができました。

この状況ならプラで見つけたパターンでハメることができそうだと思い、サイズ狙いのエリアに移動することに。そこは9mボトムにオダや岩が絡むエリア。スモールマウスバスには相性抜群のソルトライトゲーム(アジ、メバル)用ロッド、ソルティセンセーション・DアタッカーC-4シュリンプの2.7gライトキャロライナリグのズル引きで狙います。

そして11時頃に、800gのグッドサイズをキャッチ。この1本で意志が固まり、このエリアでやり切ることにしました。そして600~800gを立て続けにキャッチして入れ替え、5本で3,615g。2日目は単日2位で一気に順位をジャンプアップして最終日に望むことになりました。

【最終日】
前日よりもさらに強風で激荒れでしたが、やり切るしかないと心に誓ってスタート。前日と同じエリアを同じリグ、Dアタッカー+C-4シュリンプ 2.7gキャロで攻めました。あまりの荒れ方にアタリもわからない(手元に感じない)状況でしたが、ロッドティップから目を離さず、ティップのわずかな動きでバイトを読み取りリミットメイク。結果4位に入賞することができました。

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福島健のこだわり その1 -ロッド編-

今回、僕がメインに使用したロッド、ソルティセンセーション・Dアタッカーは7フィートで驚異的な軽さ(67g)のソリッドティップロッド。
なぜ今回、このロッドを選択したのかというと、次の3点が融合したロッドが必要だったからです。

①ボトムとアタリをしっかり聞き分けることができるソリッドティップ
ロングディスタンスかつ8~10mというディープでのボトムの感覚とスモールマウスのアタリをしっかり聞き分けるため、さらに最終日のように強風下でティップの動きでバイトを読み取るためには、繊細なソリッドティップを持つロッドであることは絶対。

②フッキングパワーを最大限に生かせるバットパワー

ディープの遠距離で、しかもラインスラックが出やすい強風下でフッキングパワーをワームにしっかり伝えるためには、パワフルなチューブラーバットが必要。

③フッキングが決まるロングレングス

さらに確実にフッキングを決めるためには、フッキングストロークが大きく取れるロングレングスのロッドが有利。もちろん、ロングリーダーでロングキャストが必須のキャロライナリグでは7フィートというレングスにアドバンテージがありましたが、これらの条件を兼ね備えたロッドは今のところ他に見当たりません。


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■ 福島健のこだわり その2 -リール&ライン編-

スピニングで細いラインを使う場合、ラインブレイクを防ぐためにある程度テンションが掛かったときリールのドラグがスムーズに出るように設定するのが普通だと思います。しかし、ワームと釣り人の距離が離れている場合、それだとしっかりフッキングパワーが伝わる前にドラグが滑ってしまうことがあります。

そこで、かなり強めにドラグを締めておき、強めにフッキングしてから、すばやくドラグを緩めスモールマウスの急な突っ込みに備えるという方法をとりました。ただ、この方法だとフッキング率は上がるのですが、同時にラインブレイクの危険性も増加します。

しかし、今回使用したバスザイル・マジックハードR 2.5lbという細いラインでもアワセ切れは全くありませんでした。マジックハードRの「伸びないけど伸びる」という特性を活かし、この方法でアワセ切れを防ぎフッキング率を上げることができました。


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■ 福島健のこだわり その3 -リグ編-

【キャロライナリグの場合】
一般的なアクションのつけ方はロッドストロークによるボトムズル引き。シェイクなどの人為的アクションは加えません。ワームはラインに引っ張られてゆっくり移動するだけです。

そのため、バスからワームを見るとシルエットが明確に把握できます。つまり、ルアーなのかエサなのか判断しやすくなるということです。特にスモールマウスは判断能力が優れているのでなおさらです。「これではバスを騙せないのでは?」とキャロにマイナスイメージを持たれると思うのですが、僕はこれを逆転の発想でとらえます。

僕が思うに、本物か偽物かをしっかり判断できる状況でも喰ってくるということは、エサだと思って疑いなく喰ってきているということ。なので、キャロに喰ってくるバスは、しっかりワームを吸い込みバレにくいのです。

【ダウンショットリグの場合】
一般的にはシェイクなどで人為的にアクションを加えることが多いと思います。バスから見ると、ワームのシルエットがぼやけて「これは何だ?」という感じになり、本物か偽物か判断しにくくなります。一見騙しやすくて良さそうですが、その反面、バスは半信半疑で喰ってくることが多くなり、すぐ吐いてしまったりバイトが浅くバレてしまうことがあります。

今回の試合では、バレやすいスモールマウスを確実に喰わせランディングするということに意識を集中したので、「しっかりとバスに判断させ確実に喰わせる」という意味でキャロを使用しました。


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■ 福島健のこだわり その4 -ワーム編-

ただし、バスからワームがはっきり見える状態で偽物を本物だと思わせるには、バスが好むシルエット、サイズ感を持つワームを使わないとダメで、特に識別能力が長けているスモールマウスの口を使わすことはできません。ごまかしが効かない分、ワーム自体が持っている力が釣果に大きく影響してきます。

バスにとってC-4シュリンプは、
ルアーではなく完全にエサでした。

今回、試合で使用したルアーはC-4シュリンプのみ。バスが好きなシルエット、全体の大きさ、各パーツのバランスを追求してつくったC-4シュリンプは、全くアクションさせずにシルエットをはっきり認識させて、疑いなく喰わせるためのベイトとして完成しました。

TOP50も残り1戦。平常心で臨みたいと思います。


■タックルデータ
ロッド:ソルティセンセーション PSSS-70S Dアタッカー
ルアー:C-4シュリンプ(プロト)・キャロライナリグ
ライン:バスザイル・マジックハードR 2.5lb
リーダー:バスザイル・マジックハードR 2.5lb(80cm)
シンカー:2.7g

※福島健がTOP50 桧原湖戦の入賞メソッドを動画で公開!
9月22日(木)配信予定の「EG going!」Vol.23をぜひご覧ください!

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