2012.10.26 (金)

清水盛三が語る フットボールジグ【後編】

ディープ、スピード、サーチ、そしてリアクションと、まさにリアクションフットボールの特性を最大限に生かして獲ったビッグフィッシュ(10lbオーバー)でしたね~

それと、立木周りやボトムの沈みものを狙ってたんで、ガード付というのも絶対条件やった。まぁ、バラしてしまったけどもう1本同サイズを掛けてるんで、リアクションフットボールが当たりなのは間違いなかったよね。(前編より)

清水盛三が語る フットボールジグ【前編】はコチラ

その後50オーバーを同様の釣り方で釣ったしね。

『Burning Heart』を見てくれた人はわかってくれてるはずやけど、ロケ2日目は別のレイクで釣りをした。で、ここはまたタイプが違う湖だったんで、いろいろなルアーをまわしてみたけどサイズが上がらなかった。結局ここでの最大魚は40後半サイズやったけど、これもリアクションフットボール。

そして、ラストはビッグフィッシュを狙いに、夕方4時頃に再度最初の湖に戻って、最後の最後にまたしても3/4ozのリアクションフットボールで6パウンダーをディープのピンスポットから絞り出して終了。

初めての2つの湖、しかもディープを短時間で攻略することができたのも、ヘビーウェイト・フットボールジグならではの結果やったね。


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■ モリゾーのフットボールジグ基本アクション

ジグのウェイトに関して僕の場合は、今までの話しに出てきたとおり3/4ozが主軸。さらに、より速い動きを求める時は1oz。逆に少し遅い動きを出したいときは5/8ozを使う。

で、一番多用するアクションはリフト&フォール。ロッドを9時の位置から1時の位置までスッと動かしてジグを持ち上げて、そこからジグが落ちるスピードに合わせて、ラインスラックをとりながらロッドを元の位置まで戻してやる感じやね。

他にも、もう少し小刻みにボトムを動かすボトムバンプや、ロッドをパンパーンと2段階にあおってジグをより高く跳ね上げたり、それをボトムでやるのかボトムに着けずに中層でやるのか、いろいろバリエーションがあって、その日その時でどのアクションがハマるのか試していく。

いずれの場合も、ヘビーウェイトで速く落とすことでフォール中にリアクション的に口を使ってくるよ。もちろん全くボトムから離さないズル引きが効くときもあるけどね。

どのアクションにおいても、リアクションフットボールを使うにはロッドが重要やねんけど、張りのあるロッドじゃないとダメ。

重いジグを深いところ、遠いところで動かしてしっかりフッキングするためには、ティップが入りすぎるやわらかい竿だと、ティップがジグの動きを吸収してしまうのでリアクションを誘う「静」と「動」のメリハリを出せないし、アワセも効かない。

なんで、タクティクス・ディトネーターのような対カバーピッチング用のヘビーなロッドがハマるね。


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■ フィールドを選ばないフットボールジグ、リアクションフットボール

それと、ディープフラットだけじゃなく、日本のリザーバーによくある角度が急な岩盤でも使いやすいね。冬の合川ダムでは1ozのリアクションフットボールで1日30匹近く釣ったこともあるよ。

フットボールヘッドの特徴として、手前にスライドフォールしたりせずに垂直に近い感じで真っ直ぐ落ちるんで、角度が急なバンクでもボトムをしっかりと取りやすいねん。フォールに合わせてラインを手で引き出しながら落としていけば、よりタイトに攻めることもできるし。

あとは、リザーバーと言えば立木。アメリカロケのところでも話したけど、ガード付なんで立木が多いリザーバーでも使いやすい。

ただ、立木まわりでは太めのラインを使いたいし、池原や七色ダムなんかロクマルっていう可能性も考えると特にそうなってくるんやけど、ヘビーウェイトのフットボールジグなら太いラインでもアクションを殺さずリアクション効果が出せるのも強みやね。

もう1つ、ガード付のリアクションフットボールならではの、ちょっと変わったフットボールジグの使い方として、『Burning Heart』や『バスワールド』の柳井原貯水池ロケで見てもらったウィードパッチ撃ちや藻穴撃ちもOK。

このときは1ozを使ってたんやけど、ボリューム感のある大きなシルエットで、しかも真っ直ぐストンと速いスピードで落とせるんで、これもまたスレたビッグフィッシュに効く。

ホンマにありとあらゆるフィールドで使えますよ~リアクションフットボールは!


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■ ヘビーウェイトが通用しないときの対策

最後にもう1つだけ紹介したい技があんねんけど・・・これは、プレッシャーが強い日本のフィールドで有効な方法なんで、みんなにもぜひ試してもらいたいね。

タフな状況になったときに有効なのが、今まで言ってきたようにリアクションバイト狙いの釣り方。速いフォールとポーズのメリハリでしか口を使わないという状況が確実にある。

そのためのヘビーウェイトなんやけど、ホンマのホンマにタフなときなんかは、重たいジグではしっかり吸い込んでくれなかったり、その重さですぐ離してしまうことがあるんですよ~

スカートをカットする目的は、見た目をコンパクトにするためだけではなく、フォールスピードを調整するため。

僕の場合そんな時どうするかというと、3/8ozや1/2ozといった軽い方のウェイトを選んで、スカートをめっちゃ短く切ってやるんですわ~

そうすることで、バスが吸い込みやすい軽いウェイトでも、抵抗が減ってより速く動かせるようになるんで、ヘビーウェイトにしなくてもリアクション効果が出せるようになる。

つまり、見た目だけじゃなくフォールスピードを調整するために、その時その時の状況に応じてスカートの長さやボリュームを変えてやるってこと。そこまでやるのがホンマのフットボールの使い手ですよ!

左:出荷時のスカートはこの長さ。

右:フォールスピードを速くするためにスカートをカット。

そんなことも考えて、リアクションフットボールはスカートをあえて長めに設定している。長ければ自分の思い通りにカットして使えるからね。

カットの仕方は自由やけど、下側は最大でフック面一まで切る。で、写真のように上側のラバーを短く切る方法も僕のお気に入りやね。そのとき、きれいにそろえて切らずにアバウトに切ると立体感が出ていい感じになるよ。

とある取材時のモリゾーのストック。現場で状況に合わせて調整をするので、最低これだけの量を持ち込む。

もちろん軽い方だけじゃなく、3/8~1ozすべてのウェイトでこのスカートカットをすれば、フォールスピードの調整がより細かくできるよね。1ozのスカートをカットした究極に速いフォールスピードが効く状況もあるし・・・

あとは、トレーラーの形状やラインの太さもフォールスピードに影響するし、その組み合わせは無限にあるといってもいいんで、そこまで考えるとホンマに奥が深いですよ~フットボールジグの世界は!


フットボールジグは、スピーディーに使えてデカイのが釣れるんで僕のスタイルに合っているね。

ホンマにリアクションフットボールは重宝しているし、これを読んでくれた人もヘビーウェイト・フットボールジグの釣りを試してみたくなったんちゃうかなぁ~(笑)

■タックルデータ
ロッド:タクティクス TCSC-70X ディトネーター
ライン:フロロカーボン 12~16lb
ルアー:リアクションフットボール

清水盛三オフィシャルサイト「NEVER GIVE UP」
http://www.morizoshimizu.jp/
清水盛三オフィシャルブログ“I HAVE NO LIMIT”
http://ameblo.jp/king-morizo/


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