小島貴 W.B.S.第2戦 北浦 引き波も味方に超集中、クロー系ワームのシャローカバー撃ちで優勝
こんにちは。エバーグリーンプロスタッフの小島貴(コジマ タカシ)です。
4/23(日)にW.B.S.第2戦 北浦戦が開催され、自分のスタイルでもあるシャローで、フラップクローの5gリーダレスダウンショットを集中して撃ち続け優勝することができました。
北利根川のシャローアシ撃ちでナイスキーパー
今年からW.B.S.ではオフリミットが設けられ、練習できるのは前週の日曜日までと試合前日のオフィシャルプラクティスとなりました。
試合前週の金土日を練習に充あてるつもりでしたが、腰を痛めてしまい、無理をせず土曜日はオカッパリで北浦を一周、日曜日は北浦の潮来マリーナからゆっくり出船して様子をみました。しかし、この2日間、北浦本湖では、いっさい魚からの反応は得られませんでした。
前週の練習では魚の状態が全くわからず、試合前日のオフィシャルプラクティスでは、パートナーと試合エリアでもある北利根川を見てまわることに。
北利根川の水温は18度前後。どうしても魚の反応が欲しかったので、必ず魚はいると思われる大場所のハードボトム系を、普段ほとんどやらないスピニングタックルのライトリグで探ります。が、慣れない釣りはやりきれず……
結局は「自分のスタイルでシャローをやろう!」とシャローで巻きと撃ちを試すことにしました。
ローライトだったので、まずは巻きから。しかし、反応がなかったのでシャローのアシ撃ちの釣りへ。すると、すぐにパートナーにナイスキーパーが。続けて自分にもキーパー。フラップクローの5gリーダレスダウンショット。
この後も同様の釣り方が好反応。パートナーのノーシンカーやネコリグなどにも反応が良く、天気の影響なのか、カバーの魚の活性は高いと感じました。
また、数日前の大潮で、かなり魚がシャローに動いた感じもしました。シャローのアシの奥、ポケット、などでは7〜800gのプリスポーン、少し離れた杭や何かには痩せてはいるけどアフターの大きな魚がいることを確認。
この練習で、魚の状態&ポジション、そして魚との間合いをかなり詳細に掴むことができました。しかし、この釣りは誰もがやるであろう釣りなので「乱打戦になるのでは?」との思いもありました。
プレジャーボートの引き波と濁りを計算したシャローカバー撃ちを展開し……
フライトは3rd。1dayの試合では早いフライトが理想でしたが、練習で掴んだ魚との間合いを武器に後方から北利根川へ。数艇の選手がいましたが、1番入りたい場所に運良く入ることができました。
しかし、釣りをしている背後では、ウェイクボートやジェットスキーが走り回っていて岸際、奥の方には濁りが……
これでは魚は最奥にはいられないと判断して、少しでも張り出したアシの先端やレイダウンの先端に、丁寧にフラップクロー5gリーダレスダウンショットを落としていきます。
すると、開始30分程でフォール中に、本当に小さく微かな「コツッ」という感触が……ゆっくりラインを聞くとラインが僅かに沖に走りました。フルフッキングがガッチリ決まり、上がってきた魚は痩せてはいましたが長さのあるキロオーバー!
その後すぐに、同じストレッチのレイダウンの先の方で、またフォール中に微かな違和感。半信半疑でしたが祈りを込めたフルフッキング!
枝にぶら下がったのは、これもキロオーバー!
上顎にガッチリ掛かっているのを確認し、バスザイル・マジックハードRの14lbに不安はないので、ある程度魚を自由にしてボートを突っ込みます。「ライン枝から外すから魚出るよ!」
パートナーはランデングに備えます。そして、ロッドワークでラインを外すと魚は一気に沖へ。しかし、そこにはパートナーの両腕が。ガッチリランディング!パートナーとのコンビネーション、W.B.S.の醍醐味です。
試合中ですが写真撮影。開始1時間ほどで2本で2キロオーバー。「行ける!」とパートナーと絶叫ガッチリ握手!手が震えてリグの作り直しに苦労しました。
「5本揃えようぜっ!」と各所同じようなシュチエーションを探し、パートナーと全集中で撃ち続けますが、他の選手や釣り人が多くなかなか思うようにはポイントに入れず、バイトは得られない時間が続きました。
3rdフライトの帰着は14時。12時を回った頃に「ウェイクやジェットの人達も昼休憩してるかもね」と、朝のエリアに戻ってみると、本当に昼休憩中。一番じっくりやりたいエリアが穏やかな状態に……
日差しが強く、東寄りの岸際だったので、シェードがほとんどなくなっていましたが、本当に僅かなシェードに丁寧に細かく、かつ必ず風下から、じっくりじっくり超集中。
小さな小さなアシの影にスッと落としたフラップクローに、久しぶりの微かな違和感。
引き波がなくなり岸に寄ったのか、長い沈黙を破ったのは、キロまではないけどこれもナイスフィッシュ!
ライブウェルは推定3キロ。「この日の湖の状態を考えれば、後1本入ればいける!ここは魚が好んでいる!」というところでしたが、お昼休憩を終えたウェイクボートやジェットスキーが元気に走り出し、ババ荒れ状態に……
これも、お互い楽しんでいるので仕方なし。魚との間合いをしっかり掴んでいたこともあり、むしろ引き波を味方につけ、引き波の有無に合わせて先端側と岸側を狙い分けるといった釣りが展開できました。
帰着時間も迫り、結局この3本で勝負に。帰着後ウェイインを待っている中、3,200gオーバーのアナウンスが聞こえ、届かないか……という思いもありましたが、自分達の結果は3,270g。持ち前の強運で、わずか65g差で優勝することができました。
この試合では、「魚との間合い」や「パートナーとのコンビネーション」の他にも、キーになったのが「微か」「丁寧」。
「微か」は、魚のバイトを手元まで伝えてくれるオライオン、そしてバスザイル。それに、今までズッコケ続けても頑張ってきた経験から学んだ、リグを落としてこのタイミングでバイトがある、という自信と確信も加わり、微かであっても常にフッキングに備えられること。
「丁寧」は、フラップクロー5gをキャストするときに、1投1投着水音を殺し、リグの重さだけで真っ直ぐに落とす、しかも必ず風下からじっくりゆっくり流す、とすべての動作を集中力を保って丁寧に行なうこと。
今回の試合は、腰が痛いのを忘れるほど集中できました。レポートを書いている今は腰が重くてしょうがないですが、ゆっくり治して次戦に備えたいと思います。いつも応援、サポートしてくださるみなさま、関係者のみなさま、パートナーの澤田プロ、本当にありがとうございました!
■タックルデータ
[ロッド]オライオン OCSC-69MH ムーンゲイザー
[ライン]バスザイル・マジックハードR 14lb
[ルアー]フラップクロー 3.3インチ 5gリーダーレスダウンショットリグ
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