2018.05.08 (火)

木下彰 良型メバル捕獲率大幅アップ!? 小型連発時に良型に狙いを絞るためのフロートリグ応用編

こんにちは。エバーグリーンプロスタッフの木下彰です。

今回は、高浮力タイプの中通しフロートと重めのジグヘッドを組み合わせて行う、ちょっと変わった釣り方についてご紹介します。

カブラ師が良型メバルを狙い撃つ必殺メソッドとは

朝夕マズメのタイミングというのはメバルの活性が上がりやすく、群れを見つければワンキャストワンヒットとなることも少なくありません。

そういったタイミングには表層付近までメバルが浮くことも多く、様々なリグで比較的簡単に釣ることができますが、反面、サイズが選べず、短い時合いの中で良型に絞って狙うのは中々に難しいものがあります。

何とか良型に絞って狙えないものか……そこで思い出したのが、以前耳にした「飛ばし浮きを使用したカブラでのメバル釣り」でのとある釣り方についてでした。

その釣り方というのは、枝針があるカブラ仕掛けを用い、まず表層に浮いている高活性な小メバルを一匹ヒットさせた後、そのまま取り込まずに潜らせて、ボトム付近に潜む大型メバルを別のカブラで狙うというもの。

これならスポットを縦に攻めることができるため、小メバルで終わることなくその下に潜む良型を狙うことができ、さらには小メバルの動きに合わせてカブラが暴れるので、良型のリアクションバイトを誘発することができるそうです。


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フロートリグを用いた「縦の釣り」で良型メバル捕獲率が大幅アップ 

この釣り方をヒントに考え、良型に絞って狙うための奥の手として5~6年前からやり始めたのが、高浮力タイプの中通しフロートと、1~1.5gのジグヘッドを組み合わせたフロートリグを用いて行う「縦の釣り」。

私の場合、ライトゲームは1本のフックで行うことに趣を感じているため、枝針はなしとし、スポットを縦に攻めることに重点を置き考えたのがこのセッティングです。

通常、フロートリグは表層付近にいる浮いたメバルを狙うため、0.4g程度の軽量ジグヘッドと組み合わせて使用することが多いリグですが、組み合わせるジグヘッドのウェイトを1~1.5gと重めにすることで、スルスルと沈めてボトム付近を縦に、細やかに攻めることができます。

ただ、スピーディに広範囲に探るのには向いていない釣り方であるため、出し所が重要です。

例えば私が夕マヅメにメバルを狙う際には、まずPSSS-82T ロッキーハンツマン + キャロライナリグなどで広範囲をスピーディに探り、活性の高いメバルを探します。

それである程度メバルの居場所やメバルが付きそうな流れなどを探し当てることができれば、0.6g程度のジグヘッドをセットした通常のフロートリグにリグを変え投入。高活性なメバルは表層に浮きやすく、リーダー30cm程度でも十分食ってきます。

ここまでで満足のいくサイズが出れば良いのですが、いまひとつ物足りないといったことも多々あります。ここからが、「縦の釣り」の出し所です。

水深に合わせて1~1.5g程度の重めのジグヘッドを高浮力タイプのフロートにセットしたものにリグを変え、キャストして糸ふけを獲ったらラインをゆっくりと送り込んでスルスルとジグヘッドを沈め、ボトム付近を縦に探ります。

「ほんとにちゃんと底まで沈められるの?」と心配される方もいるかと思いますが、糸通りの良いフロートと0.4号前後の極細PEを組み合わせれば、ジグヘッドは驚く程スムーズにボトムまで到達してくれます。

基本的なアクションは、リフト&フォールやシェイキング。ラインテンションをしっかりかけてわずかに手前に寄せながら誘うも良し、ラインテンションをなるべくかけないようにし真下に沈めるイメージでラインを送り込むのも良しですが、ただでさえ活性が上がるべきタイミングでも浮ききらない個体なので、いずれにしてもリグの横方向への大きな移動は避け、目の前でジグヘッドをチラつかせて思わずパクッと喰わせるイメージでアクションさせます。

また、ボトムに藻が生えていたりするとジグヘッドが藻に引っ掛かることがよくありますが、そんな時にはロッドを強く煽るのではなく、軽くシェイクをいれつつラインテンションをかけて藻をほどくイメージでジグヘッドを外すと、その瞬間の動きが引き金となって喰ってくることもありますので意識してみてください。


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実は、マヅメ以外、メバル狙い以外でも超有効!

また、このリグはマヅメの良型狙い限定のリグではなく、闇磯で魚が浮いていないなと感じた時や、水深のある波止でドリフトさせながらボトムを攻めたい時などにも効果的です。

さらに、デイで潮筋に乗ってゆったりと泳ぐボラやスズメダイ群れの下にはメバルが潜んでいることがよくありますので、潮目や流れの中にそんな群れを見つけたら、群れを驚かせないようにふんわりとフロートを着水させて、ジグヘッドを少し沈め気味に攻めると良い結果が出ることもあります。

そして、4月も中盤に差し掛かるとマズメにアジが混ざるようになりますが、このリグはアジにもかなり効果的な場合があります。

サイズの良いアジは活性の上がった小アジの下の層に定位することが多くありますが、このリグは通常のフロートリグよりもフォール速度をかせぐことができますので、小アジの層を素早く通過し、良いサイズのアジを効率良く狙うことができます。


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「縦の釣り」に最適なタックル&ワーム解説

普段、PSSS-82T ロッキーハンツマンと10gを超えるフロートを組み合わせて使用している私が言うのもなんですが、フロートリグは飛距離を出して遠くを攻めるためだけのリグではありません。

足元に広大な藻のジャングルが広がっていたり、ずば抜けた飛距離が必要だったり、という訳でなければ、フロートリグ使用時に私が選ぶロッドはPSSS-74S BBヒットマンPSSS-77S リミットブレーカーといったソリッドティップ搭載モデルです。

ソリッドティップ搭載モデルを好んで選ぶのは、抵抗感の細かい変化が分かりやすいため、ラインテンションの微妙な調整やフロートの先についているジグヘッドの細かいコントロールがやりやすい、というのが理由です。

また、BBヒットマンやリミットブレーカーであれば、障害物の周りで良型メバルを掛けても余裕を持ったやり取りができるパワーも兼ね備えているので、安心して使用できます。

使用するワームとしては、ギムレット 2.5インチやドットテール 2.5インチなどの長さがあるワームよりは、一口でパクっといけるVフライ 1.8インチなどのコンパクトなワームの方が良い結果が出やすい傾向にあります。

また、フロートリグはラインテンションをかけづらいという特性上、他のリグよりもワームがずれても分かりにくいというデメリットがあるのですが、バイトや根掛かりなどでワームがずれた状態になってしまうと驚くほど魚からの反応がなくなってしまいます。

しかし、ムッチリとしていてズレにくいマテリアル・E.G.PDW-02が採用されたエバーグリーンのライトゲームワームは、耐久性が高くミスバイトでもずれにくいという特徴がありますので、マヅメなど超短時間の時合いを無駄にすることなくヒットチャンスを広げることができます。

■タックルデータ
[ロッド]ソルティセンセーション PSSS-74S BBヒットマン
[ライン]PE0.4号
[リーダー]バスザイル・マジックハードR 8lb、6lb
[ルアー]中通しフロート高浮力タイプ10g + ジグヘッド1~1.5g + Vフライ 1.8インチ

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