2019.01.16 (水)

清水盛三が語る【番外編】 バスマスターエリートシリーズ引退会見&エリートプロからの動画メッセージ

2018年8月のセントローレンスリバー戦をもって17年間に渡るアメリカチャレンジに終止符を打った清水盛三が、去る2018年12月10日、エバーグリーン本社にて引退記者会見を行いました。

清水盛三 バスマスターエリートシリーズ引退会見(要約)

2018シーズンの初めにその年でバスマスターエリートを引退することを表明しましたが、「本当に止めるんですか?」とか「何でですか?」という質問も多くいただきました。しかし、シーズン中だったこともありあえて深く掘り下げることもなく、シーズンが終わってからこのような会見の機会を設けさせてもらうことになりました。

最初にバスマスターのトーナメントに出たいと思ったのは小学生の時。ザ・フィッシングというテレビ番組で、アメリカのバスフィッシングに華々しい競技の世界があると知ってから。その後、日本にもJBTA(現在のJB)というプロ組織があることを知って、まずは日本のバストーナメントの世界に飛び込みました。

幸運にもJBTAで順調に実績を上げることができ、日本ではそれなりのポジションを築くことができました。日本で戦っている間もずっとアメリカのことは頭にありましたが、アメリカに行くためには築き上げたものすべてを捨てる覚悟が必要でした。

もっと言えば、釣りで生計を立てることができるようになっていた日本での生活を捨てることで、生きていくことすらできなくなってしまうのではないか……そんな不安がある中、やはり競技者としてのピークパフォーマンスが出せる、できるだけ若い時期に本場アメリカ、世界最高峰に挑戦したいという気持ちの方が強く、海を渡る決意をしました。とはいえ、アメリカに移住するのではなく、日本とアメリカを行ったり来たりするというスタイルを選択をしました。

というのも、当時は今と違ってインターネットやスマートフォンで海外と簡単につながれる時代ではなかったので、アメリカで経験したことを伝えるためには、実際日本に戻って自分の言葉で伝えるしかなかったのです。

試合で勝つだけでなく「夢と感動を与えられるプロになりたい」そして「日本でもバスフィッシングをもっとおしゃれでかっこよくて誰にでも認められるスポーツにしたい」という大好きなバスフィッシングに対する思いから、できるだけ日本に帰ってきて取材を受けて、アメリカで身につけたことを伝えるというスタンスにこだわりました。特に、僕よりも年下の、未来を担う若い世代の人達に本場のバスフィッシングの凄さを伝えていきたいと思っていました。

そんなアメリカへの挑戦で、世界チャンピオン(アングラーオブザイヤー獲得、クラシック優勝)になるという目標は達成できませんでしたが、2006年のケンタッキーレイク戦で日本人初のトップカテゴリー優勝を飾ることができたのは自分の中では自信になりました。

実は引退を決めるきっかけになった試合があります。それが2014年にレイクガンダーズビルで開催されたバスマスタークラシックでした。ガンターズビルというレイクは琵琶湖と並んで僕が最も好きなフィールドで、2005年にはその年の全米メジャートーナメントで単日の最重量ウエイトを釣って2位に入賞した得意な湖なのですが……

そのときと同じシーズン、天気も似たような状況で、コールドフロントが通過して暖かくなるにつれて動き出すプリスポーンのビッグフィッシュをクランクベイト、スピナーベイトで固め釣りするという、最も得意とする戦略で臨んだクラシック。「勝とう」ではなく「勝てる」という思いで戦ったにもかかわらず、結果は15位と惨敗。ここから歯車が狂い始めました。

ただ、クラシック後すぐに始まるその年のシーズン戦にはエントリーしていたため、その1年間はトーナメントに出場し、結果的に翌年のクラシック出場権を獲得。そして、そのままの流れで次のシーズンもエントリー。しかし、ガンターズビルの後数年間は、引退の場所、時期を探していたのも事実で、そろそろ自分自身に決着をつける必要があると考え、2018シーズン前の引退宣言となりました。

引退を決意したガンターズビル戦の後、ここまで長くやってくることができたのは、これはもう自分だけの力ではなく、スポンサーメーカーやメディアのサポート、そしてファンのみなさんの声援があったからこそ。嘘偽りなくそう思っています。

SNSでダイレクトに、もしくはメディアを通じてたくさんのファンのみなさんから励ましの言葉をいただくことがなければ、もっと前にやめていたと思います。今回の会見にもこんなにもたくさんのメディアが駆けつけてくれ、またカメラの後にはもっと多くの一般の方が応援してくれているというのを感じると、本当に感謝の言葉しかありません。

長かったけど短かったアメリカでの17年間、本当に幸せな競技生活でした。苦しいことも多かったですが、でもその中でも本当にみなさんの支えがありました。本当にありがとうございました。


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エリートプロからの動画メッセージ

17年間に渡るアメリカチャレンジを終えて、会見の最後を感謝の言葉で締めくった清水盛三。そんな清水を称える多くのメッセージが、共にバスマスターエリートを戦ったライバル達、バスマスター運営スタッフ、そしてUSエバーグリーンチームメイトから贈られました。

■動画内容説明
(※動画はページ下部にあります)
①ランディー・ハウエル(2014バスマスタークラシック優勝)
②エドウィン・エバース(2016バスマスタークラシック優勝)
③ケビン・バンダム(バスマスタークラッシック優勝6回, アングラーオブザイヤー7回)
一流選手の彼らからは「モリゾーは常に自分の魚を探して決して他の選手の魚を狙いにこないから尊敬できるクリーンなアングラーの1人だよ」「モリゾーとは何回も近くで釣りをしたけど、お互いのスポットを認識していた。彼は自分自身の魚を狙っていたからスポットを取られる心配はまったく必要なかった」「モリゾーが釣ろうと思っていたエリアでも僕が先に釣りをしていたら、そこに入ってくることは絶対にしなかった」と同じトップカテゴリーですべてを賭けて戦うコンペティターとして、清水の釣り、トーナメントに臨む真摯な姿勢をリスペクトしているというメッセージが。
④トリップ・ウェルダン(バスマスターエリート・トーナメントディレクター)
⑤デーブ・マーサー(バスマスターエリート・MC)
エリート選手としてのもう1つの仕事場であるステージ上でのパフォーマンスについて、トーナメントディレクターのトリップ・ウェルダン氏、MCのデーブ・マーサー氏からも「どれだけ悪いトーナメントでも、良い時と同じようなスマイル、彼の姿勢はすばらしい」「僕にとってもモリゾーはお気に入りだよ。彼がステージに上がると盛り上がるからね」と言葉の壁を越えたプロフェッショナルとしてのパフォーマンスに清水を称える言葉。
⑥ブランドン・パラニューク(2017アングラーオブザイヤー)
⑦ジェイコブ・ウィラー(2012フォレストウッドカップ優勝)
⑧ジョーダン・リー(2017, 2018クラシック優勝)
今後アメリカのバスフィッシング界を支える若手実力選手の彼らは清水との年齢差約20歳。「小さいころに清水盛三選手の活躍を見て、バスフィッシングってクールだと思った。バスフィッシングにのめり込んだ要因の1つが清水盛三選手なんだ」と、清水の釣りは日本のアングラーだけでなくアメリカの若いアングラーにも大きな影響を与えていたのです。
⑨スキート・リース(2009クラシック優勝, 2007アングラーオブザイヤー)
⑩アーロン・マーティンス(2005, 2013, 2015アングラーオブザイヤー)
⑪マイケル・アイコネリ(2003クラシック優勝, 2006アングラーオブザイヤー)

清水がアメリカに渡った当初から、またテレビロケ等を通じて親交を深めた友人選手からは、「僕やまわりのみんなをいつも笑顔にしてくれた」「これからも凄いルアーをデザインするんだろうね」「また一緒にロケしようぜ」と試合以外の場でも前向きに走り続けてきた清水の今後の活躍を期待する熱いメッセージを届けてくれました。
⑫リック・クラン(クラシック優勝4回, 1988アングラーオブザイヤー)
清水が最も尊敬するアングラー、リック・クラン選手。70歳を超えてなお現役、最前線で活躍する彼からは「私自身の釣りに対する情熱は誰にも負けない自信があったけど、日本からはるばるアメリカに渡ってきて異国の地で戦い続けるモリゾーや日本人アングラーを見ていると、彼らの方がもっと釣りを愛しているんだと思う。尊敬するよ」と最大の賛辞。
2018レギュラーシーズン最終戦の忙しいさなか「モリゾーのためなら!」と、その他多くのプロや関係者からも続々とメッセージが届きました。

⑬ジェラルド・スウィンドル ⑭バーニー・シュルツ ⑮ジェームス・イーラム ⑯オット・デフォー ⑰セス・ファイダー ⑱ショー・グリズビー ⑲ボビー・レーン ⑳ジェイコブ・パラズニック ㉑デイビー・ハイト ㉒ジェームス・オーバーストリート ㉓ランドール・サープ ㉔ブレット・ハイト ㉕ブレント・エーラー ㉖ジャスティン・ルーカス ㉗グレッグ・ハックニー ㉘ジェイソン・クリスティー ㉙ブレント・チャップマン ㉚フレッド・ルンバニス ㉛アンディー・モンゴメリー ㉜チャド・ピプキンス ㉝ケリー・ジョーダン ㉞ディーン・ロハス ㉟イッシュ・モンロー ㊱ロイ・ホーク ㊲ジョン・モロー ㊳ショーン・ベイリー ㊴ジャレッド・リントナー ㊵クリス・ザルディーン ㊶ジョン・マーレー

『バスマスターエリートを引退する清水盛三へ~競い合ったライバル達からのメッセージ』

この会見をもちまして清水盛三プロは17年間という長期に渡るアメリカチャレンジに一旦区切りをつけることとなりました。今まで温かいご声援をいただきました全ての皆様に厚く御礼申し上げます。

バスマスターエリートシリーズから退きはするものの、本場アメリカのトップカテゴリーを戦い抜いたツアープロとして磨き上げた世界基準のバスフィッシングで、今後の活動の舞台、日本のバスフィッシングを盛り上げるべく走り続ける「世界のモリゾー」の活躍にご期待ください。


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