宮川淳 スイミングジグ、グラスリッパーで夢の芦ノ湖10ポンドオーバー&チャプター神奈川準優勝!
みなさんこんにちは。エバーグリーンプロスタッフの宮川淳(ミヤカワ アツシ)です。
以前にもご紹介させていただいたスポーン直前のナーバスなビッグバスに効くグラスリッパー&ポークのスイミングの釣り。
このコンビで、いつかは釣りたいと思っていた芦ノ湖10ポンドオーバー(4,650g)をキャッチすることができました!
そしてその1週間後に開催されたチャプター神奈川開幕戦。この試合でもグラスリッパー&ポークのコンビが活躍し準優勝することができました!
ルアーへの反応が鈍い春の芦ノ湖バスをどう仕留めるのか……
4/24に控えたチャプター神奈川の開幕戦に向けて4月初旬から練習を開始しました。平地の桜が見ごろを過ぎたころ、標高約700mの高地に位置する芦ノ湖は水温が約7℃前後。季節の進み具合は平地の約1カ月遅れ(平年通り)といった感じでした。
春の水温上昇に伴い、産卵後のワカサギが浮き始める芦ノ湖ではI字系ルアーが春の定番の一つ。冬の冬眠状態から目覚めたばかりの芦ノ湖バスは、基本的に速く動くものや大きく動くものには反応しないことがあり、そういった状況に効果的な釣りです。
しかし、私はフィネスタックルを用いたこの手の釣りが苦手。練習ではI字ルアーに多くの時間を費やしましたが、結局キャッチできたのは65㎝のニジマスのみ……これが私のチャプター1週間前の午前までの状況でした。
「来週の開幕戦は、スポーンの第一弾が始まるギリギリかな」
スポーニングが近づくにつれ、観光船が係留する大型桟橋の中に大量のバスが付き始め、目視できるようになります。しかし、どのバスもルアーへの反応は薄く、万が一喰わせたとしても桟橋の奥に逃げ込まれるため、I字系ルアーのようなライトラインでのランディングはかなり難しい……
そこで、6年前のプリスポーンで大爆発したグラスリッパー1/2oz&ヒュージダディのスイミングを試してみることにしました。振り返ると、この釣りはなぜかその翌年には効かなくなり、しばらく封印していたものです。
体高30cm! 日本ブラックバスの聖地、芦ノ湖の10ポンドオーバー
すると、狙いが的中したのか、大型桟橋沿いを巻いてくるとすぐに反応が。間合いが近くチェイスしたバスと目が合ったので惜しくもバイトしませんでしたが、何か確信めいたものがありました。
「これはいけるかもしれない」
一度時間を空けてからポイントに入り直し、今度は先ほどより遠投してなおかつリトリーブスピードを上げて再びチェック開始。キャストを繰り返しながら徐々に深い側から浅い側へ進んでいきます。
そして、「さすがにこの水深にはいないだろう」と思われる水深約50㎝未満のドシャローにグラスリッパーが着水、リトリーブすると……「ツン!」
「キタッ!」とすかさずフルフッキング!……するも、ロッドが止まる。
「こんなところに杭あったかな?」と根掛かりを疑った瞬間「いや、少しこっちに向かって動いている!これはデカいぞ!」
ロッドはシナジーのスーパートライアンフにラインはバスザイル・マジックハードR16lbなのでパワーは十分。フッキングさえ決まっていれば捕れると信じてファイト。
急な絞り込みに耐えるため、ドラグを少し緩めて応戦開始!そして見えた姿は今まで見てきた魚とは明らかに違う凄みのある大きさ。凄いトルクでロッドが絞られるも、タックルが勝り無事にネットイン!
その姿は体高が30㎝ほどもあり、今まで釣った芦ノ湖のどのバスよりも大きく見えたので、すぐにお世話になっている芦ノ湖フィッシングセンターおおばさんの桟橋に戻り検量。
皆が見守る中で針が示したウエイトは「4,650g」。
「ついにやった!10ポンドオーバー!」感動のあまり体中の力が抜けていきました。
これが夢にまで見た「日本ブラックバスの聖地、芦ノ湖の10ポンドオーバー」キャッチまでのストーリーです。
グラスリッパーの超ファーストリトリーブで気難しいバスを次々と仕留め準優勝!
そして10ポンドオーバーキャッチから1週間後、4/24にチャプター神奈川第1戦が開催されました。
この日の天候は曇りのち雨。今にも雨が降り出しそうな曇天の中スタート。
作戦は桟橋周りでのグラスリッパー&ポークのスイミング!
なお、前日のプラクティスからトーナメントレギュレーションに合わせ、グラスリッパーをJB/NBCトーナメントで使用可能なFecoモデルの1/4ozに変更。また、ウエイトが軽い分飛距離が若干落ちるのを少しでも軽減させるためラインを14lbと細くしました。
この組み合わせは1/2ozと比べより浅い層をリトリーブ可能で、ポークも不規則にはためく感じです。
前日プラクティスではグラスリッパー1/4oz&マーメイドホッグのファーストリトリーブに好反応だったため、試合は大型桟橋とその周辺にある桟橋をひたすら巻き倒す作戦で挑みました。
スタートのファーストスポットは湖南側にある大型桟橋。先端を狙うと1投目からいきなりチェイス!しかしバイトに至らず…
そのあと3投ほど探ってから隣接する小型の桟橋へ移動。
しかし、チェイスやバイトがない……バスのいる場所が限定されていると読みました。
その後、湖北側に大きく移動し本命の大型桟橋へ。
すると、その1投目で2キロ弱をキャッチ!回収するような超ファーストリトリーブに反応したのは気難しい桟橋の先端にいるバスでした。
「やはりこのエリアか。これはいけるかもしれない!」
釣りをし続けていくと、バスはスクールで決まったルートを行き来しているのが時間の経過とともにはっきりとわかり始めました。
そして、その後もロクマルクラスのバイトミスや間合いが近い時のエイトトラップにバイトなど、非常にエキサイティングな釣りが展開でき、グラスリッパーのスイミングがハマって早々にリミットを達成しました!
結果3本4,620gで準優勝。優勝には200g及ばず悔しいものの、納得のできる試合展開ができたので良かったです。
なぜグラスリッパーのスイミングは釣れるのか?
今回の結果をもたらしてくれたのは最高性能なスイムジグ・グラスリッパー。ジグ&ポークのスイミングの釣りをより高次元に完成させてくれました。
超高速リトリーブでもバランスを崩さない安定したスイム姿勢とビッグフィッシュにも対応するフック、対グラスやカバー用のブラシガードはヘッドシェイクによるバラし軽減にも繋がります。
ブラシガードは、以前は少しでもフッキング率を上げるために全て抜いて使用していましたが、最近は少し間引いて使用しています。私的には7本間引くことで障害物への回避性能を保ちつつフッキング性能と掛けてからのバレにくさを両立できるのでおすすめです。
ロッドはシナジー・スーパートライアンフ。スイムジグを操るのに最高なロッドです。
芦ノ湖のバスは、スイムジグにバイトしたあと反転せずそのまま手前に向かって潜ろうとすることが多くあります。この時のバイトの出方は「ガツン!」ではなく、「ツン!」や「プン!」といった非常に小さいものになります。
その際、前に走ってくるような場合でも7フィート3インチというレングスがフッキングストロークを稼いでくれるので、確実にバスの顎を捉えることが可能。また、クリアウォーターかつスポーン直前でナーバスになっているバスを釣るためには遠距離でのアプローチが必須。この長さはフッキング時に有利に働くうえ、ロングキャストにも貢献してくれるのでグラスリッパー&ポークのスイミングパターンには欠かせないロッドです!
芦ノ湖で、なぜジグ&ポークのスイムジグは釣れるのか?私は次のように思っています。
・シルエットが曖昧
・フックが見えにくい
・動きが細かく微波動
これらの、ジンクリアな芦ノ湖でも見切られにくい要素が複合することで、芦ノ湖の春バスに響くのではないかと。
もちろん、他のクリアウォーターのフィールドでも応用できると思いますので、みなさんもぜひお試しくださいね!
■タックルデータ
[ロッド]シナジー CSYC-73MH+ スーパートライアンフ
[ライン]バスザイル・マジックハードR 16lb
[ルアー]グラスリッパー 1/2oz + ポークルアー
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