清水盛三が語る バスマスターエリートシリーズ第2戦
テキサスリグを主軸に早春のフロリダバスに挑む
2017年2月23~26日にフロリダ州レイクオキチョビで開催されたバスマスターエリートシリーズ第2戦。春の変わりやすいフロリダの気候&気難しいフロリダバスを相手に、苦しい戦いを強いられた清水盛三が、その戦いを振り返ります。
■ 手応えを掴んでいたプラクティス前半
初日から好調だった公式プラクティス。ジャックハンマーとラバージグのフリッピングで10本以上は釣っていたし、サイズも5ポンドや6ポンドのナイスサイズを獲っていた。しかし今考えると、これが歯車を狂わせる苦しみの始まりだったのかもしれない。公式プラクティス最終日に吹き荒れた強風がすべてを変えてしまった。
超広大で全域がシャローフラットのレイクオキチョビ。そして、ノーザン種より警戒心が強いと言われるフロリダバス。しかもスポーニングに入りさらにナーバスな状態。たったの2日半でこの状況に対応するのは本当に至難の業だと思う。
広大なシャローフラットレイク、オキチョビでは、いわゆるパターンという考え方が通用しづらい。つまり、マップからエリアを絞り込んだり、釣れたエリアと似たようなロケーションを探したりということが、全域が同じ景色なのでなかなか難しいということ。かたっぱしから釣って反応を見ないことには始まらない。
しかし、この広大な中でも魚がいるところ、いないところがはっきりするので、見つけるにはできるだけ広くエリアをカバーする必要がある。そうなると速いテンポで釣っていかないと無理だけど、それではスポーニングに絡むデカいフロリダバスに口を使わせることは難しい。
そこへきての春のコールドフロントによる強風……全域がシャローフラットのオキチョビは、強風が吹くと底荒れしてすぐに濁ってしまう。
水温低下や濁り等の急激な状況変化は、警戒心の強いフロリダバスに対してかなりマイナスに働いてしまうもの。公式プラクティスで見つけていた良いエリアが2箇所あったんだけど、その両方とも濁りが入り、状況が激変して全く釣れなくなってしまった。
プラクティス前半で手応えを掴んでいたことで油断したわけではないが、さすがにこれだけ釣れなくなると焦りが生じて、さらに釣りが速くなってしまいがち。するとますます釣れなくなってと負のスパイラルにハマってしまう。
もちろん、残された半日のプラクティスでも全力で追いかけたが、とても時間が足りず大した手掛かりをつかめないまま試合を迎えることになってしまった。
■ DAY1&DAY2 プラクティス最終日の強風で状況が激変
試合初日。プラクティス中に見つけていたエリア、釣りが全く通用せず、昼近くになっても小さいのが1本しかライブウェルに入っていないという厳しい状況が続く。その1本も何気に投げたテキサスリグに来たものだった。
だが、その1本をヒントにテキサスリグに持ち替えて、風の影響が少なかったであろうまだ濁りがマシなエリアに入る。そして、ポツポツと釣っていき……なんとか5本揃えてウェイイン。しかし、結果は9ポンド5オンスの91位。
この日、またしてもボートトラブルに泣かされた。今回はアクセルワイヤーにトラブルが発生。前にも言った通り、広大で全域がシャローフラットのオキチョビでは、とにかく釣ってみて魚の反応をみて答えを探していくしかないため、できるだけ広くエリアをカバーしたかった。
しかし、ボートの不調によりエリア移動もままならず、すべてを狂わされてしまった。もちろん、そんななかで最善は尽くしたが、初日はかなり厳しいスタートとなった。
2日目は切り替えて、朝からテキサスリグを主軸に釣りを開始。厳しいながらも初日につかんだ狙い方は合っていたはずで、この日は15~6本は釣った。
しかし、エリアを追い切れず、結局サイズを伸ばせなかった。もちろん最後の最後まであきらめずにテキサスリグを投げ続けた。そして……
ラスト5分で3ポンド半を獲って、入れ替えてウェイイン。トータル21ポンド13オンス、83位でこの試合を終えた。
2017シーズン2戦を終えて苦しい戦いが続いているが、頭の中はクリアだし、歯車が噛み合って1回リズムに乗ればいけるという感触はある。
まだ2試合終わっただけ。あと残り7試合あるので、次の試合でこの悪い流れを断ち切りたい。あとはとにかく一歩ずつでも前進できるよう、1戦1戦集中して戦っていきます!
■タックルデータ
[オフショア 撃ち]
ロッド:シナジー CSYC-71H スーパーディトネーター
ライン:フロロカーボン 20lb
ルアー:テキサスリグ
シンカー:E.G.タングステンバレットシンカー 8.8g
[オフショア 巻き]
ロッド:シナジー CSYC-73MH スーパートライアンフ
ライン:フロロカーボン 20lb
ルアー:テキサスリグ
シンカー:E.G.タングステンバレットシンカー 7g
[シャローリーズ撃ち]
ロッド:シナジー CSY-77H スーパーマグナム
ライン:PE 60lb
ルアー:テキサスリグ
シンカー:E.G.タングステンバレットシンカー 8.8g 、21g
■清水盛三 公式サイト:No Limit Morizo World
■清水盛三 公式ブログ:I HAVE NO LIMIT
■清水盛三 公式Facebook:清水盛三Official Facebookページ
■清水盛三 公式Instagram:清水盛三Official Instagramページ
■関連サイト:B.A.S.S. Bassmaster
関連記事
-
- 清水盛三が語る バスマスターエリートシリーズ第1戦
対フロリダバス、サイトフィッシングで勝負 - 3月17~20日、2016年バスマスターエリートシリーズが開幕。初戦の舞台はフロリダ州セントジョンズリバー。一昨年の雪辱を果たすべく、フロリダバスを相手にサイト ...
- 清水盛三が語る バスマスターエリートシリーズ第1戦
-
- 清水盛三が語る バスマスターエリートシリーズ第2戦
シナジー&テキサスリグで一歩前進 - 清水盛三にとって思い出深いフィールド、アラバマ州レイク・ガンターズビル。2015年4月9日~12日に開催されたバスマスターエリートシリーズ第2戦はプリスポーン、 ...
- 清水盛三が語る バスマスターエリートシリーズ第2戦
-
- 清水盛三が語る バスマスターエリートシリーズ第3戦&第4戦
キーはテキサスリグのシャローリーズ撃ち - 2015年4月30日~5月3日のカリフォルニア州サクラメントリバー戦、そして、その翌週5月7日~10日のアリゾナ州レイク・ハバス戦と2週連続して開催されたバスマ ...
- 清水盛三が語る バスマスターエリートシリーズ第3戦&第4戦
-
- 清水盛三が語るバスマスターエリートシリーズ第4戦 テキサスリグのカバー撃ちでビッグフィッシュ
- 2018年5月17日~20日にテキサス州レイクトラビスで開催されたバスマスターエリート第4戦。 トップウォーターとテキサスリグのカバー撃ちで勝負、ビッグフィッシ ...
-
- 清水盛三が語る バスマスターエリートシリーズ第1戦
テキサスリグ&ブレーデッドジグで勝負した超難解タイダルリバー - 2015年3月19~22日、テキサス州とルイジアナ州にまたがるサビーンリバーで2015年バスマスターエリートシリーズ第1戦が開幕。超広大で難解、激タフなタイダル ...
- 清水盛三が語る バスマスターエリートシリーズ第1戦