2018.07.19 (木)

清水盛三が語るバスマスターエリートシリーズ 第6戦 トップウォーター&テキサスリグでビッグウエイト、第7戦 超巨大リザーバーのスモールマウスバス

2018年6月21日~24日ウィスコンシン州ミシシッピーリバー戦、6月29日~7月2日サウスダコタ州レイクオアヒ戦と2週連続で開催されたバスマスターエリートシリーズ。

グラスフラットをトップウォーター&テキサスリグで攻略、ビッグウエイトを叩き出し準決勝進出を果たしたミシシッピーリバー戦。

初日まずまずのスタートを切り2戦連続での準決勝進出へ望みをつないで臨んだ2日目、まさかのトラブルに泣いたレイクオアヒ戦。対照的な結果となったアーリーサマー2連戦を清水盛三が振り返ります。

[第6戦 ミシシッピーリバー]
シャワーブローズとシャワーブローズソフトシェルを使い分け……

全米を縦断する大河ミシシッピーリバー。今回試合が行われたのはその上流部。トーナメントエリア内にはダム&ロック(水門)が2つあって、ロックスルーには時間が掛かるため、広大なエリアの中からどのプールを釣るのか適切な判断が求められるこの試合。

スタート地点がある真ん中のプールは、移動時間の問題だけでなく毎回優勝者が出ていることもあって、多くの選手が注目することからバッティングの心配もある。バッティングを避けて、上に走るのか下に走るのか……

また、ラージマウス、スモールマウスの両方が生息するフィールドでもあるので、そのどちらを狙いに行くのかも重要なポイントとなる。5ポンドを超えるようなビッグサイズが少なく、3ポンドでもキッカーフィッシュとなりえるフィールドのため、混戦になることが予想できた。

前回このフィールドで行われた試合では、真ん中と上のプールで良いエリアを見つけ準決勝に進んでいたため、公式プラクティス初日は、まずそのエリアをチェックに行って、それを起点にフィールドコンディションの把握をしていくことにした。

しかし、そのエリアは不発。たいした手掛かりもないままに、さらにエリアを広げ、ラージマウス、スモールマウス両方のパターンを探し回ったが全然釣れなかった。

練習2日目も厳しい状況が続きまったく手掛かりがつかめない。そんなときには走り回っても時間ばかりが過ぎていくだけ。なので、1つのプールに絞ってじっくり探していこうと考えた。そこで、やはり近場で、さらに毎回優勝者が出ている真ん中のプールに絞ることにした。バッティングの心配はあるがポテンシャルもある。

そして、じっくりと探していくことで2箇所良いエリアを見つけることができた。

1箇所は水深約1mで、グラスが水面直下まで、ところによっては水面まで生えてマット状になっている広大なフラットエリア。グラスの濃さ、高さに応じてシャワーブローズシャワーブローズソフトシェルを使い分けながら、3ポンドを超えるグッドサイズを頭に数本釣ることができた。

もう1箇所はスタート地点に程近いシャローバンク。この練習中はずっと雨で増水傾向にあったため、レイダウン、ブッシュ、立木、グラスなどが絡むこのエリアに魚が上がってきている感触があった。

1箇所目のグラスフラットまで走るのに30分ほど掛かるが、場所的にもその前の朝一に立ち寄るスポットとして良いと考えて練習を終えた。

試合初日も練習と同じく雨。朝一は予定通りのエリアからスタート。そして、シナジー・スーパーディトネーター&テキサスリグでカバーを撃っていくと、狙いが的中し2ポンドをキャッチ。またすぐに3ポンドオーバーが来た。その後もバイトが続き1時間でリミットメイク。

4本はテキサスリグだったが、1本はシナジー・スーパートライアンフシャワーブローズソフトシェルで獲った。

そこから本命のグラスフラットに移動。しかし、練習中には結構選手が浮いていてバッティングを心配したエリアだったが、この日は誰もいない。

一瞬「外しているのか?」と不安が頭をよぎったが、そんなことを考えてもしかたがないので自分の釣りに集中。広大なフラットでシャワーブローズシナジー・マルチローラーで大遠投して広く探っていく。

雨の中、ロングキャスト&ドッグウォークをひたすら繰り返し、広大なフラットから魚を呼び寄せ、ポツポツと引き出していった。

さらに、広大なグラスフラットのなかにキーとなるグラスホールがあって、そこではパワーポールを刺してステイしながらキャストを続けていく。

そして、コツコツと入れ替えを繰り返し、少しずつウエイトアップ。

周りに誰もいない中、ひとり黙々と釣り続けていると……別の選手がこのエリアに入ってきた。

そして、徐々にこちらに近づいてきたため、このエリアのキースポットがばれないようにパワーポールを上げて動きながら周りを釣っていく。

そんな一幕もあったが、このエリアでは15本ほど釣ってタイムリミット。最終ウエイト12ポンド2オンス。

79位ではあったが団子状態のなかに食い込んでいたため、順位はあまり気にならない状況で初日を終えた。


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キャスティングテキサスリグでシャローフラットを攻略

2日目は一転して晴れ。しかし初日にかなりの雨が降ったからなのか、さらに水位が上がっている。朝一は初日と同じ場所に入ったのだが、何も釣れない。増水で魚がさらに奥に入ってしまったのか……結局1時間でこのエリアを見切り、本命のグラスフラットに走ることにした。

すると、初日の途中から入ってきた選手がこの日は朝からこのエリアに浮いていた。そこで自分のキーエリアにだけは入られないよう、ボートポジションやキャストの角度等に気を使い、牽制&ブロックしながらの釣りを展開していく。

そしてすぐにシャワーブローズでキーパーをキャッチ。2本目は3ポンドオーバー。これもシャワーブローズ

「いける!」と思ったのも束の間、この日は晴れで風もほとんどない状況だったためか、日が昇ってからはバイトがなくなってしまった。しかし、それ以外にも前日と変わったことがあった。増水の影響でグラスのトップが少しだけ深くなっていたのだ。

それらの状況変化が魚の動きに影響を与えている。晴天無風、さらにグラストップと水面までのわずかなギャップによって魚は水面まで出たがらない。そこで瞬時に思い浮かんだ次の手がカーリーテールのキャスティングテキサスリグ。

練習中はまったく試していない釣り方だったし、キャスティングテキサスを引くには水深が浅すぎるばかりか水面とグラストップの隙間がほとんどない感じだったが、この時は何かひらめくものがあった。

そして……答えはすぐに出た。

ついには5ポンドクラスのビッグフィッシュでリミットメイク。さらに、最後に1本入れ替え。

2日目は16ポンド3オンスというヘビーウエイトを叩き出し、一気に39位までジャンプアップ。ついに準決勝進出を果たした。

惜しむらくは、この日2本ビッグフィッシュをグラスにまかれてバラしてしまったこと。この2本を獲っていれば2日目単日トップウエイトは間違いなかっただけに悔やまれるが、水深1mのグラスエリアをキャスティングで釣っているのである程度のミスはしかたがない。このエリアにビッグフィッシュがいることはわかったので、3日目は朝からここで勝負しようと決意した。

そして3日目準決勝。2日間朝一に釣ったエリアには立ち寄らずに本命のグラスフラットエリアに直行。幸先よくローライトのうちにシャワーブローズで2本キャッチした。

しかし、日が昇ってからはバイトが途絶え、カーリーテールのテキサスリグにチェンジ。2日前まで降っていた雨の影響が日を追うごとに出ているのか、水面まであったグラスが減っており、グラスマットが水面下という状況に前日までは固まっていた魚が散らばってしまったようだった。

そこで、この日はさらに広く流しながら、ポツポツと単発ながら拾っていきリミットメイク。そして入れ替え。

しかし、キッカーが入らず12ポンド1オンスというウエイトでウェイイン。最終41位でこの試合を終えた。

準決勝に進出できたということよりも、久しぶりに自分のゲームができたという納得感がある試合だった。今までずっと言い続けてきた、ひらめいたことをすぐに実行してそれが結果につながるという、頭と体が一体となる感覚がやっと戻ってきた感じだった。


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[第7戦 レイクオアヒ]
対スモールマウスバス、スピナーベイトDゾーンで絶好調のプリプラクティス

このまま波に乗り切れるのか、2週続けての試合となったレイクオアヒ戦。このレイクでBASSのトーナメントが開催されるのは初めて、僕にとってももちろん初めての未知のレイクだった。なので、5月末にプリプラクティスを行なっていた。

そこでまず感じたのは、レイクオアヒの巨大さだった。今までの釣り人生で経験したどのリザーバーとも比較して最も長い(約370km)、超ウルトラ巨大なリザーバー。

途中にガソリンスタンドやマリーナがなく給油ができないため、最上流までは到底たどり着くことはできない。そして、そこに生息するのは99%がスモールマウス。

プリプラクティスは時期的にプリスポーンだったが、Dゾーン1/2ozで連日20ポンドを超えるウエイトを釣っていた。
当然、試合の時期になれば状況は変わっているが、スポーニングに絡む魚を目で確認することもできたので、魚の多いエリアをザクッとつかみプリプラクティスを終えた。

公式練習初日は、プリプラクティスでビッグフィッシュがいた場所を中心にチェック。まだポストスポーンで同じエリアに良いサイズが残っていて、この日は約17ポンド釣って手応えを感じていた。

2日目は違うエリアを見ようと上流に行ったが全然ダメ。そこで、公式練習最終日は、下流のビッグフィッシュが釣れた周辺で魚探をかけまくり、水深3~4mに無限にあるハンプや水中岬のなかから数箇所に絞り込んで初日を迎えた。

試合初日、前日に絞り込んだエリアに朝一に入る。そして、そのエリアでスイムベイトとドロップショットで連発。すぐにリミットを揃えて好スタートを切った。

その後もスイムベイトにバイトがあり、残念ながらフックアップしなかったものの、ルアーの後ろには3ポンドオーバーのビッグフィッシュ……というシーンもあり、このエリアにデカい魚がいることもわかった。

ただ、初日なので、他のエリアのポテンシャルも見ておこうと1箇所で深追いせずに移動することに。

そして、ピックアップしていたエリアを何箇所か見てまわったが、思いのほか風と濁りがひどく、どこも全然釣れない。結局は、すべて朝に釣ったバスでウェイイン。10ポンド2オンスで52位。

しかし、全体の状況把握をすることで、2日目は朝一の場所をしっかり釣り込もうと他のエリアへの迷いを消すことができた。さらに、全体的に釣れていなかったこともあって、2日目も同じ10ポンドを持って帰ることができれば準決勝に進めるかなという、決して悪くない位置につけることができた。


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強風でディレイスタート、そしてエンジントラブル……

迎えた2日目。朝一は予定通り初日と同じ場所に向かった。ところが……

走り出してしばらくしたところでエンジンに異変が。はやる気持ちと裏腹にボートのスピードが上がらない。スロットルを全開にしてもエンジンの回転がまったく上がらず、今にも止まってしまいそうな気配が……

「今更引き返すこともできない、行けるところまで行こう」とそのままスロースピードで走り続ける。結局狙いのエリアに到着する直前にエンジンがパワーダウン。その後なんとかたどり着いたものの、エンジンのことが気になって釣りに集中できない。

エンジンのカウルを開けて見てみるが、問題箇所の発見には至らない。とてもじゃないが湖上で簡単に直せる状態ではないと判断し、大会運営本部に電話で連絡。さらにメカニックとコンタクトを取りトラブルの状況を伝えるものの埒が明かない。深刻な状況に最悪棄権も覚悟したそのとき……

オフィシャル艇がそばを通りかかり、とりあえず近くのスロープまでは引っ張ってもらえることになった。そして、メカニックもそのスロープに来てもらえることに。

しかし、実はこの日、強風によるディレイで1時間半遅れのスタートだった。でも終了時間は変わらない。ただでさえ時間が短縮されたなかでの試合だったのに、このトラブルでスロープに戻った時点ですでに11時。

そこからメカニックにエンジン内部をチェックしてもらったところ、修理に必要なパーツの持ち合わせがないことが判明。メカニックがパーツを取りに行って戻ってくるまでの所要時間は約1時間とのこと。

こうなればジタバタしてもしかたがないので、その間はスロープの周辺で釣りをして待つことに。少しの時間も無駄にできない。そして、キーパーギリギリではあるが2本キャッチ。

そうこうしているうちにパーツが届き、メカニックが作業に入る。そして修理が完了。時間はすでに1時をまわっていた。帰着時間は3時20分。

急いでメインのエリアまで走り釣りを再開したが……頭ではわかっていても、焦りからくる体の反応でドロップショットをゆっくり操作することができない。

結局エリアに対するコンフィデンスも持てなくなり他のエリアを見てまわったが、ノンキーパーを5本釣っただけで終了。待機中に何とか釣った2本で1ポンド14オンス、大きく順位を下げ94位と不完全燃焼でこの試合を終えた。

アメリカのトーナメントに参戦して17年間、エンジントラブルで曳航されたのは初めての経験だった。前の試合で波に乗りかけていたタイミングだったのに、予期せぬトラブルに見舞われてしまった。

でも、これがトーナメント。起きてしまったことはしかたがない。まわりのサポートもあり無事に帰れただけでもありがたいことだと思う。今は、こんな試練を受けることで人間的にも強くなれるはずと前向きに考えて、次に向かおうという気持ちでいる。

今シーズンのレギュラー戦も残りあと2試合。自分が置かれた状況の中で最善と思えることをやるしかない。次の試合が行われるチェサピークベイは、タイダルウォーターでグラスがあってと好きなタイプのフィールドだし、実際、前回ここでの試合は初日3位と釣っているフィールドでもあるので、全力で勝ちに行きます!

バスマスターエリートシリーズ第8戦は7月26日~29日にメリーランド州チェサピークベイで開催。清水盛三のアメリカツアー挑戦は続く……

バスマスターエリートシリーズ第8戦 公式ページ
https://www.bassmaster.com/tournaments/2018-bassmaster-elite-chesapeake-bay

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タックルデータ

■第6戦タックルデータ
[ロッド]シナジー CSYC-71H スーパーディトネーター
[ライン]フロロカーボン 20lb
[ルアー]クリ―チャーベイト 1/4ozテキサスリグ
[シンカー]E.G.タングステンバレットシンカー 7g

[ロッド]シナジー CSYC-70M+ マルチローラー
[ライン]PE 40lb
[ルアー]シャワーブローズ

[ロッド]シナジー CSYC-73MH スーパートライアンフ
[ライン]PE 60lb
[ルアー]シャワーブローズソフトシェル

[ロッド]シナジー CSYC-73MH スーパートライアンフ
[ライン]フロロカーボン 18lb
[ルアー]8インチカーリーテールワーム 1/4ozテキサスリグ
[シンカー]E.G.タングステンバレットシンカー 7g

■第7戦タックルデータ
[ロッド]シナジー CSYC-70M+ マルチローラー
[ライン]フロロカーボン 14lb
[ルアー]Dゾーン 1/2oz タンデムウィローリーフ

[ロッド]ヘラクレス HCSC-611MHG サーバル
[ライン]フロロカーボン 12lb
[ルアー]スイムベイト

[ロッド]ヘラクレス HCSS-611M パワーシェイカー611M
[ライン]PE 16lb
[リーダー]フロロカーボン 7lb
[ルアー]ストレートワーム 1/4ozドロップショットリグ

[ロッド]ファクト HFAS-65ULST
[ライン]PE 16lb
[リーダー]フロロカーボン 7lb
[ルアー]ストレートワーム 3/8ozドロップショットリグ

■清水盛三メディア
・公式サイト:No Limit Morizo World
・公式ブログ:I HAVE NO LIMIT
・公式Facebook:清水盛三Official Facebookページ
・公式Instagram:清水盛三Official Instagramページ

■関連サイト
B.A.S.S. Bassmaster


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