清水盛三が語る ジャックハンマーSB & ヘビーウエイトIRジグで魅せたクリアウォーター成功法則

パワーフィッシングを得意とする清水盛三のクリアリザーバー攻略法。ロケでは50オーバーを含めビッグバスを複数キャッチ。なぜ清水には釣れるのか……
その答えは、適切なルアーを選び、信じて投げ続けること。リザーバーのサスペンドバスを相手に、横の釣りと縦の釣りを使い分けるモリゾー流クリアウォーター・パワーフィッシングがここに。
シャローか?ディープか?素早く流すからこそ見える攻略の糸口
今回の話しは、クリアウォーターのリザーバー攻略について。ジャックハンマーSBとIRジグが今年のマイブームなんだけど、2つの実釣動画を元に、これらのルアーの使い方を簡単に説明しようと思う。
まず1本目の動画は、Bigmama Fishing TVから。
『パワーフィッシング祭り!!クリアウォーターのリザーバー攻略なら必見!!』
場所は和歌山県のメジャーフィールド合川ダム。1日のロケだったけど、ジャックハンマーSBで超炸裂。50オーバーも飛び出して、パワーフィッシングでとても良い釣りができた。

約2年ぶりの合川ダムは、レンタルボートも盛況で「平日でもかなりのボートが出ているよ」と店主。20~25cmクラスの小型はドロップショットなんかのライトリグで釣れているとも。
でもそうは言っても、やはり自分の目で見て、状況を判断することが大切。「絶対に他の釣り方もあるはず」と思っていた。
そこでいつもどおり、情報収集を兼ねて朝はムービングベイトで流していく。まず選んだルアーが、クリアウォーターで超実績のDゾーンダブルウィロー1/2oz、シルバーブレード。

表層付近を素早く巻いて様子を見たけど、反応なし。
巻き物で流すと言っても、気になるスポットには、IRジグ1/2ozを投入していく。そしてすぐ巻きに戻す。その繰り返しで状況を探っていく。
巻きの釣りでは、1つのルアーを1時間以上やり切らないと結果が出ないことも多いけど、朝に関して言えば別。いろいろなルアーをどんどん回して広く探ることも、より速く正解に辿り着くための戦略。

そこで、次はジャックハンマーSB1/2ozに持ち替えて、スピナーベイトとは違う振動波動で横に探っていく。
すると、チェンジしていきなり1投目でチェイス。「これは良いかも」と続けて投げていくと、キャスト~着水後2回ほどハンドルを回したところで「バホッ!」と吸い込むアタリ。サイズこそ30cmクラスだったものの、少し状況が見えてきた。

その後もジャックハンマーSBにバイトがあったが乗らず。そのバスは深いところから浮き上がって来た感じだった。これも大事なヒントになる。
次のバスは、ジャックハンマーSBを立木の横を通した時に来た。ガッツリ喰っている。「これが正解かも」と投げ続ける。しかし、後が続かない。

チェイスがあるものの、いまいち喰い切らない。「バスは少し深いのか……?」
続けることも大事だが、気になることがあれば、面倒くさがらずに変えることも大事。
そこでレンジを下げて、4~6mをIRジグ1/2ozで狙っていくことに。日が完全に昇り、風もほとんどない。やはりIRジグでしのぐ時間なのか、40オーバー含め4本キャッチ。

クリアウォーター & ハイプレッシャーの巻きに超実績ジャックハンマーSB
とはいえ、頭の中からジャックハンマーSBを完全に消去したわけではない。
「経験上、午後から夕方にかけてビッグバスがシャローに上がってくるタイミングがあるはず」と狙いどころが絞りにくい変化の少ないバンクに差し掛かったタイミングで、再度ジャックハンマーSBを投入。すると……
着水後巻き始めてすぐにナイスフィッシュがルアーを吸い込んだ。グッドコンディションの40オーバー。

思ったとおりシャローのバスもサイズが上がってきた。「今度こそこの釣り方でいける!」と、さらなるサイズアップを目指してエリアも変えながら流し続け、40オーバーを追加。
そして、とどめは傷一つないブリブリの50オーバー。

ジャックハンマーSBは、オリジナルジャックハンマーと比べると、アクション、サウンド共にナチュラルだが、ファストムービングベイトとしてのリアクション要素は強い。
特に、光の反射が一定でないクリアブレードのハイピッチな振動と、形が定まらないラバーのシルエットは、リアクションバイトを引き起こす要素でもある。
バスを必要以上に警戒させず、かつアピール力もあるので、クリアウォーターやハイプレッシャーの巻きにはもってこいのルアーだね。

この日、途中IRジグでしのぐ時間はあったものの、ジャックハンマーSBの威力で、午後から徐々にサイズアップという理想的な展開の釣行だった。
『2023年10月11日放送【The Hit】悪条件をブッ飛ばすマイブームジグで美バス連発』
前回の釣行でパターンをつかんでいたおかげで、この日は朝の2時間で、ジャックハンマーSBで2本キャッチし順調なスタート。

しかし、その後は続かず。晴天無風のコンディションに厳しさが増してくる……
ヘビーウエイトIRジグがクリアウォーター & ハイプレッシャーで釣れる理由
その後、ジャックハンマーSBにチェイスして引き返すバスを見て、IRジグ1/2ozにチェンジ。約6mのボトムまでジグを落として、リールのクラッチを戻して軽くロッドを立てると……45cmクラスのきれいなバスがヒット。

浮いているバスが、フォールするジグをボトムまでジグを追いかけて、着底した瞬間にバイトしている。ジグだからと言って、ボトムをズルズルとスローに動かすのではなく、投げて落としてアタリを聞いて、バイトがなければ次のキャスト、というような感じでテンポ良く釣っていく。
速いテンポだからということもあるけど、IRジグの中では重めの1/2ozを使っている理由は、軽いウエイトでゆっくり落とすと、体力がない痩せたバスや小さいバスも喰ってきてしまうから。速い沈下スピードでフォールさせて、リアクションでデカいのを喰わせるイメージだね。
こういう使い方をする時は、ジグを縦に泳ぐムービングベイト(クランクベイト)と思って使っているんだ。

IRジグはバルキーさがなく比較的スリムなタイプのジグなので、クリアウォーターのバスに余計なプレッシャーを与えて引かれてしまう危険も少ないし、1/2ozと16lbラインの組み合わせは、フォールスピードが速いとは言っても、速すぎることもないので、リアクションとナチュラル、つまり喰わせの要素をバランス良く持っているんだ。
その後、IRジグで1本追加してからも、流し続けていくと、ブッシュの中にデカいバスが入っていくのが見えた。

そこで、まずは遠目からジャックハンマーSBでブッシュの際を引いてみたけど反応しない。次に、IRジグ1/2ozに持ち替えてブッシュの中をダイレクトに狙ってみる。
角度を変えながら何投かキャスト。そしてついに……ブッシュ最奥にIRジグを滑り込ませると喰った。思い切り合わせて、ブッシュから引きずり出した魚は45cmクラスのグッドフィッシュだった。
IRジグはディープだけでなくシャローカバーの釣りにも良いよね。IRジグを1本リグっておけば、この時のように、見えバスがいて咄嗟に投げたいという時にも、チャンスを逃さず結果につなげることができるんだ。

動画では、モリゾー流のウィードガード調整も紹介しているので、ぜひ参考にしてほしいなぁ。
クリアリザーバーでロングキャストで使う場合やディープを釣る場合は、マディシャローでショートキャストする時と比べてフッキングのパワーが伝わりにくくなるので、ブラシガードをカットして使っている。
ガードの先端を1~2mmカットして、さらに3本ほど付け根を1~2mm残してカット。そして、全体を広げてやる。
これで、必要な根掛かり回避力を維持しながら、フッキングを良くすることができるんだ。少しでも可能性が高まるのなら、その手間は惜しまないこと。

まずは難しく考えすぎずに、2つの動画で僕が実践しているように、クリアリザーバーではジャックハンマーSBとIRジグを軸にしてゲームを組み立てるというのが、結果を出すための近道と言えるかもね。
基本的な使い方は、ジャックハンマーSBは投げて巻くだけ、IRジグは投げて落とすだけ。
まずはそこからスタートして投げ続けていると、いつか必ず釣れるので、そうしたらそれをヒントになぜ釣れたのかを考えて、そのなぜを再現すればさらに釣れるようになる。バスフィッシングでは、結果だけでなくプロセスも大事だからね。
そうやって続けていくと、徐々に細かい点が気になってくるし、細かい違いがわかるようになるので、バスフィッシングの深みにハマってどんどん楽しくなってくる。
リアクションベイトを使いこなせると釣りの幅が広がるので、ぜひ2つの動画を参考に、2つのルアーを投げ続けてみてくださいね!
■タックルデータ
[ロッド]ヘラクレス HCSC-73HG レパード
[リール]ジリオンSV TW 6.3
[ライン]エクスレッドNS(フロロカーボン)16lb
[ルアー]ジャックハンマーSB 1/2oz
[トレーラー]フラットピンテール4.5インチ
[ロッド]シナジー CSYC-73MH+ スーパートライアンフ
[リール]ジリオンSV TW 8.5
[ライン]エクスレッド(フロロカーボン)16lb
[ルアー]IRジグ 1/2oz
[トレーラー]バイズクローポートリー4インチ(1節カット)
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