山田英樹 ストリームデーモン180が炸裂! 秋冬サーフで大型シーバスを仕留める方法
こんにちは。エバーグリーンシーバスプロスタッフの山田英樹です。
2017年秋冬シーズンは、私のホームである静岡県のサーフでストリームデーモン180が大活躍。サイズは目標ウエイト10kgには足りませんでしたが長さは何とか95cm、サイズを問わなければ数は例年の2倍以上釣ることができました。今回は、使い込むことで分かったストリームデーモン180の特徴や、結果が出た釣り方について紹介します。
「スズキ」サイズを本気で狙う、静岡県・秋冬シーズンのシーバスゲーム
自分の中で95cm未満を「シーバス」、95cm以上を「スズキ」と呼んでいるのですが、このスズキサイズを狙って獲れるのが、魚が産卵を意識する9月下旬~翌年1月下旬頃にかけての秋冬シーズン。私もこのシーズンには例年睡眠時間を削って本気で釣行しています(笑)
釣り場は大きく分けて河川とサーフ。シーズン最初期の9月下旬は河川での釣り。しかし、静岡県は県条例により指定された1級2級河川では10月12日~11月15日まで河口河川内は禁漁区となり、落ちアユシーズン真っ盛りなのに、釣りができないという状況。メインとなるのは禁漁明けの11月下旬~12月下旬です。
もう一つの釣り場であるサーフは、ちょうど河川が禁漁となる10月中旬頃からシーズン入り。この頃から30㎝超級のコノシロの群れがちらほらと見られるようになり、それに付くシーバスも現れ出します。コノシロの群れに付く個体は、まるまる太ってデカいです。また、釣れる期間は比較的長く、年によっては翌年の1月下旬頃まで狙えます。
そんな状況から、昨年10月中旬以降は河川を捨て、より期待が持てると考えられたサーフへ集中的に繰り出しました。ストリームデーモンと、昨シーズン新登場したストリームデーモン180をぶら下げて(笑)
ストリームデーモン180の特徴&ストリームデーモンとの使い分け
一昨年までは、ストリームデーモンを主軸に、エスフラット、ティンバーフラッシュ、ストリームシーカーをローテーションしての釣行でしたが、昨年はストリームデーモンと新登場したストリームデーモン180のみで釣行。今後の釣行に役立つよう、デーモン180を使い込んで特徴や使い分けをしっかり確認しました。(デーモンはすでに特徴が分かっていたため、ほとんどデーモン180しか投げていませんでした。)
デーモン180の特徴は、やはり、まずそのシルエットの大きさでしょう。デーモンに比べ、2cmしか長くないのですが、太さがあるので結構ボリュームアップしています。結果、気室も大きいので浮力も大きく、より上のレンジを泳ぎます。自分の場合は基本超ウルトラデッドスローリトリーブなので、波やウネリのストロークにもよりますが、レンジは表層から入っても10cm程度だと思います。
そして、アクションはワイドなウォブロール。この大きなアクションがキモです。この時期は、居る魚に見せて喰わせるというよりも、「広範囲の魚にルアーの存在をアピールし、気づかせ、寄せて喰わせる。」と言うイメージで釣りをしています。そのため、シルエットの大きさに加え、大きなアクションにより寄せる力が強いデーモン180は、非常に強力な武器になります。
また、驚いたのが飛距離! デーモンよりも重量増、さらに飛行姿勢が安定しやすく、パワーのあるロッドでキャストした時の飛距離は半端ないです。アバンギャルド・パスブレイカー93でキャストすると、なんと飛距離を出したい時にこれまで好んで使用していたストリームシーカーとほぼ同じ飛距離を叩き出します。
ちなみに、デーモンは、デーモン180と比べると浮力が小さいので水絡みが良く、また、リップ部が小さいので過剰な水流を受け流しアクションが破綻しにくいです。さらに抵抗感も比較的小さいのでその分若干リトリーブスピードが上がり、同じような感覚で使ってもデーモン180よりもレンジが入ります。
なので、デーモンとデーモン180の使い分けとしては、広範囲の魚を寄せる力が欲しい場合や、強風時や潮目が遠い時などキャスタビリティが求められる場合にはデーモン180。波やうねりが大きくデーモン180ではアクションが破綻してしまう場合や、表層での喰いが悪い時等にもう少しだけ潜らせたい場合にはデーモンを使用します。
2017年は最大95cm あえてコノシロの群れがいない場所を狙う「回遊狙い」で好釣果 ルアーの巻き方にキモ
今シーズンは河川を捨てサーフに通いましたが、結果から言えば良い釣りができました。デーモン180のおかげもあり、サイズは目標ウエイト10kgにはたりませんでしたが長さは何とか95cm、サイズを問わなければ数は例年の2倍以上釣ることができました。
そのため、ポイント選択はコノシロの群れの位置と関係なく行います。潮位に合わせてシャローエリアのブレイクや馬の背等の地形変化が絡むポイントを選択。そして、潮目を観察して流れの変化が多いところを探し、さらに流れの変化を感じながら釣りをすることでトレースコースを絞り、そこに回遊してくるであろう個体を狙っていきます。
それ故、「回遊狙い」の釣りには、回遊してくる個体にアピールし、気づかせ、寄せて喰わせることができ、なおかつ流れの変化を捉え抵抗を手元に伝えてくれるルアーの使用が絶対的な必要条件。そして、その条件を満たすのがストリームデーモンシリーズです。今シーズンはデーモン180が活躍しました。寄せる力の大きさ、飛距離が出るという特徴から、この時期のサーフでの釣りに非常にマッチしています。
状況によってはヒラスズキやブリが混じることも。
リトリーブスピードは、間違いなく一定にはなりません。リーリングしない状況も出てきます。そんな状況下では、いわゆるドリフトアクションも混じるということです。とにかく、巻き抵抗が重くならないよう、ルアーを動かし過ぎないよう意識しながらリトリーブ。自然な動きを生むためのそうした微妙な調整が、警戒心の高い大型に喰わせるためのキモです。つまり実は、サーフもリバーと同じで、流れを適度に「抜く」ことが重要なんです。
「巻き抵抗が無い状態でほんとに釣れるの?」と心配される方もいるかもしれませんが、そこは安心してください。デーモンは立ち上がりが非常に良いので、巻き抵抗が無いように調整して巻いても適度に水を噛んでやわらかいウォブロールを引き起してくれます。しかも、デーモンはほっといてもローリングするので、極端な話全く巻かなくてもそこにシーバスが居れば喰ってきます(笑)もちろん、巻いた方が広い範囲を探ることができ、アクションも強まり180の持ち味である寄せる力も発揮するので、この釣りでは調整しながら巻くのがベストだと思いますが。
「回遊狙い」の釣りは来シーズン以降の大型狙いでも期待大!
消極的な「回遊待ち」ではなく、潮位に合わせポイントを選択し、潮の流れを観察し感じ利用することで、回遊してくるデカい個体を積極的に狙い撃つ「回遊狙い」の釣り。坊主の日も多々ありますが、その分特別デカい個体に近づけるのがこの釣りの醍醐味です。また、人だらけでポイントにエントリーできないということがないのもこの釣りの良いところと言えるでしょう。デーモン180と「回遊狙い」の組み合わせは、来シーズン以降も期待大です。
[ロッド]アバンギャルド ZAGS-93 パスブレイカー93
[ライン]PE1.5~2号
[リーダー]フロロカーボン25~35lb
[ルアー]ストリームデーモン180、ストリームデーモン
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