2014.08.12 (火)

黒原祐一 ソルティセンセーション・リミットブレーカー開発コンセプトを語る

こんにちは。エバーグリーンライトゲーム・プロスタッフの黒原祐一です。

僕が開発に携わった、ソルティセンセーション・PSSS-77S リミットブレーカーがいよいよ発売になります。開発に長期間かかってしまいましたが、納得のゆく仕上がりとなりました。このロッドの開発コンセプトをここでちょっと紹介したいと思います。

僕のホームである山口県東部・瀬戸内エリアでは、例年春に40cmを超える大型のアジが接岸します。個体数が少なく狙って獲ることは難しいと言えますが、水深があり潮通しの良いポイントで、さらに潮がよく利いている状況であれば決して不可能ではありません。

では、それをどうやって狙うか。僕の場合、アジングではヘビーウエイトと言える3~5gのジグヘッドリグを使います。操作の基本は、潮に流しながらボトム付近をトレース、そしてヨレや反転流など、潮の変化を感じるポイントでごく短いフリーフォールを入れて食わせます。

上記の釣り方でキャッチした40cmオーバー。山口県東部にて。

キャロやスプリットではなく、あくまでもジグヘッドリグである理由は、中間シンカーがついたリグではフォール時にワームが潮で横に流れてしまい、狙いのポイントにダイレクトに落とし込むことができないから。シンカーとワームが一体化したジグヘッドリグの長所はまさにそういったところで、フォールを多用する釣りではその他のリグと圧倒的な差が出ることも珍しくありません。

さて、そうしてヒットさせたデカアジは速やかにランディングする必要があります。時間をかければ弱いタックルでも獲れないわけではありませんが、効率的ではありません。そうなると、どうしてもそれに見合うロッドパワーが必要になってきます。

これまでこの釣りに使ってきたロッドは、ソルティセンセーション・Dアタッカーワイルドカード

Dアタッカーなら、繊細なソリッドティップで潮の変化を的確に掴むことができますが、40cmオーバーを一気に仕留めるためのパワーに不安があります。

逆にワイルドカードなら、魚を仕留めるためのパワーは十分ですが、潮の変化を掴みにくく、食わせのフォールの入れどころを鈍らせてしまう。

ワイルドカードほどのパワーを持ちつつ、繊細なソリッドティップを搭載したロッドがあれば……そんな思いから作ったロッドがPSSS-77Sリミットブレーカーなのです。


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■重量級ジグヘッドだけでなく、様々なリグに対応

このロッドのテスト中、数多くの魚を掛けてきましたが、完成を意識したのは、昨年の11月の愛媛釣行で45cmのアジを仕留めた時でした。

掛けた瞬間に「でかい!!」と分かったのですが、77のレングスが生み出すしなやかなパワーのおかげで、特に焦ることもなく余裕のファイト。魚に一切主導権を与えず、速やかに仕留めることができました。

同行していた、リミットブレーカーの共同開発者・木下も40オーバーをこのロッドで獲り、お互いが当初のコンセプト達成を確認できる釣行となったのです。

また、今年の3月には長崎の離島での尺上ラッシュ。テトラ帯から10gのキャロライナリグを遠投してのアジングではソルセンソリッドモデル最強のパワーを活かして楽にキャロをポイントまで送り込むことができ、また、ロングレングスのおかげでテトラ帯でのランディングも容易でした。

3〜5gのジグヘッドリグを繊細に扱う釣りだけでなく、10g前後のキャロやフロート、小型メタルジグなども楽に扱えるロッドに仕上がっています。ちなみに、フロートリグを遠投しての超スローな巻かないメバリングにも最適です。

繊細なソリッドティップとソルティセンセーション・ソリッドモデル最強のパワーを併せ持つリミットブレーカー。これからのシーズン、デカアジ狙いに使ってみてはいかがでしょうか。このアドバンテージは結構なものですよ。


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