清水盛三が語る バスマスターエリートシリーズ第2戦&第3戦 対プリスポーン 春のローランドリザーバー2連戦
2018年4月26日~29日オクラホマ州グランドレイク戦、5月4日~7日テネシー州ケンタッキーレイク戦と2週連続で開催されたバスマスターエリートシリーズ。
プリスポーンバスをターゲットに得意のローランドリザーバーで繰り広げられた戦いを清水盛三が振り返ります。
ジャックハンマーで怒涛の連発劇も……プリスポーン狙いでシャローを巻き続けたグランドレイク戦
4月前半に予定されていたサビーンリバーでの第2戦が洪水のため延期、6月に開催されることになり、グランドレイクでの試合が今季2戦目となった。
予定外の延期にリズムを狂わされたが、グランドレイクはカバーやボートドックも多いローランドリザーバーで、過去に参戦した試合でも良い成績を残している自分にとっては良いイメージがあるレイクだった。
そこで、プラクティスでは狙いをコーブ(湾)に絞り、ステージングエリアからシャローにさしてくるビッグフィッシュを探していくことにした。メインに据えたルアーは、水温が低いこの時期にはめっぽう強いフラットフォース。あとは、シャロー狙いということでジャックハンマー。そして、抑えのドロップショット。
これらをまわしながら水深2mまでの浅めの場所を釣っていった。しかし、プライベートフィッシングと違い思い通りにはいかないのがトーナメント。最大で4ポンドクラスまでは釣ることができたものの、さすがにエリート選手達の目の付け所は似ていて、ココという場所にはなかなか入れなかったり、みんなが同じエリアを叩いたりするので、けっこうタフな印象を受けた。
試合当日。朝一は1時間半ほどで4本、モーニングバイトをとって次のエリアに移動。1本追加してリミットメイク。さらに入れ替え。フラットフォース、ジャックハンマー、ドロップショットで攻めて、午前中の早い時間にウエイト的にはまだまだだったが、ライブウェルには5本入っていた。
入れ替えながら少しずつウエイトアップ。しかし、ビッグサイズが入らず……結果、13ポンド9オンスで80位。とはいえ、オンス単位で順位が変わる混戦だったので、まだまだ挽回は可能なウエイトではあった。リミットメイクは比較的イージーなので、あとは最低2本4ポンドクラスが入れば一気にジャンプアップできる。
しかし一方、あとから試合を振り返るとわかることだが、初日、2日目とあまりの釣れ方に、ジャックハンマーにこだわりすぎてしまうという罠に陥っていた。トーナメントで結果を出すためには、ルアーや釣り方にコンフィデンスを持ちながらも、状況を見ながら柔軟に判断する必要があるのだが……
その後、このエリアでジャックハンマーにかなりの時間を費やしたが、魚を追加できなかったため、このコーブを一旦離れることを決断。気になるエリアを何箇所かまわってみた。
しかし、イマイチパッとしない。そこで、再びこのコーブに入り直すことにした。そして到着してみると……対岸にこの試合で優勝したケビンバンダムがいた。このエリアでは初日に続いてのバッティング。しかも上位入賞者や優勝者と……
試合後に知ったことだが、ケビンバンダムは通常20lbクラスのラインを使うシャロークランクベイトに12lbという細めのラインを使って、若干深めのレンジを釣っていた。さらに、シャロークランクで速いペースで流しながら釣るのではなく、同じスポットをトレースコースを変えながら何度も通すような釣り方をしていたようだ。
僕の釣り方は逆で、できるだけ多くのエリアをカバーしようと次から次へとキャストをしながら流していくものだった。
ここ2年ほど悩まされている、頭と体が噛み合わないチグハグな面がまたしても出てしまった。その後、ドロップショットで何とか2本獲って終了。この日は結局リミットを取れず、最終94位という不甲斐ない成績で終わってしまった。
ディープクランクでビッグフィッシュ連発も……テキサスリグのカバー撃ちで勝負したケンタッキーレイク戦
第3戦はテネシー州のローランドリザーバー、ケンタッキーレイク。このレイクでの試合は何度も経験しているけど、優勝したこともあるし、予選を通過できなかったのは今まで1回だけという得意なレイク。
ただ、リザーバーとしてはアメリカ最大規模の広大さで、さらに隣のレイクバークレーもトーナメントエリアなので、その規模は超ウルトラ広大。見つけられないと何も釣れないという難しさもある。プラクティスでは毎日150リッター、3日間で450リッターのガソリンを焚いた。それでもとても全域を見ることは不可能なほど広大。
僕のプランは、上流のブッシュ等のシャローカバー撃ちと中下流のオフショアのステージングフィッシュ狙い。プラクティスではシャローカバー撃ちで15ポンド程度は釣れたし、ステージングエリアではディープクランクで4ポンドが3連発。まだまだ魚の気配もあったので、朝一はディープクランクでモーニングバイトを狙い、そこから上流に走りカバー撃ちという戦略を組んでいた。
それでも信じてやるしかないと覚悟を決めて最後までやり切ることに。そして、テキサスリグをブッシュに撃ち続けること数時間……3ポンド半、3ポンドと2本のナイスフィッシュを獲ることができた。
しばらく様子を見ていたが、この日も動く気配がなかったのでこの場所をあきらめて上流に走ることにした。そして、シャローカバーをテキサスリグで撃ち続けて……4ポンドオーバーが来たが痛恨のバラシ。
しかし、そこで時間切れ。ビッグフィッシュがいるエリアで釣りはできているはずだが、朝一のエサ釣りとのバッティングからか、自分ではそのつもりはなくても、焦りから釣りが微妙に雑になっていたんだと思う。すべて獲っていれば20ポンド近いウエイトを出せていたのだが、でもこれが現実。
優勝や上位入賞者と同じエリアを見つけることができているのだから、あとは丁寧に釣り込むことを心がければ必ず結果につながると信じでやるしかない。釣れない時間があっても慌てることなくコンフィデンスを持って淡々と自分の釣りをやり切ること。まだまだこれから!あきらめずにやり切ります!
バスマスターエリートシリーズ第4戦は5月17日~20日にテキサス州レイクトラビスで開催。清水盛三のアメリカツアー挑戦は続く……
タックルデータ
■第2戦タックルデータ
[ロッド]ヘラクレス HCSC-73HG レパード
[ライン]フロロカーボン 18lb
[ルアー]ジャックハンマー 1/2oz
[ロッド]ヘラクレス HCSC-611MHG サーバル
[ライン]フロロカーボン 12lb
[ルアー]フラットフォース
[ロッド]ヘラクレス HCSS-611M パワーシェーカー611M
[ライン]フロロカーボン 7lb
[ルアー]ドロップショットリグ
■第3戦タックルデータ
[ロッド]ヘラクレス HCSC-73HG レパード
[ライン]フロロカーボン 12lb
[ルアー]ディープクランクベイト
[ロッド]シナジー CSYC-77H スーパーマグナム
[ライン]PE 65lb
[ルアー]テキサスリグ
[シンカー] E.G.タングステンバレットシンカー 7g
・公式サイト:No Limit Morizo World
・公式ブログ:I HAVE NO LIMIT
・公式Facebook:清水盛三Official Facebookページ
・公式Instagram:清水盛三Official Instagramページ
■関連サイト
・B.A.S.S. Bassmaster
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