秋のリザーバーで巻き物が炸裂!
清水盛三が語る バスフィッシングを楽しむためのモリゾー的思考
40アップ数本を含む、20本以上の爆釣劇。しかも、そのすべてをハードベイトの巻きで叩き出すという展開は、まさに盛三ワールド。
10/20にオンエアされた「The Hit」のロケで、数年ぶりに七川ダムを訪れた清水盛三が、秋の巻き物を楽しむために……番組内では紹介しきれなかったその極意を解説します。
でも、風がなくて意外とタフな状況だったので、正直サイズアップに伸び悩んだ。最終的にはDゾーン1/2ozダブルインディアナの中層プチスローロールにたどり着いて、良いバスを獲ることができた。
ルアー&カラーローテーションで獲った朝の40up×2
まず朝一。レンタルボートで出船して、すぐ近辺から釣り始めた。モーニングバイトを期待してDゾーン・ダブルインディアナで表層付近を探り、次にエックスオーバーに持ち替え少しレンジを下げてみる。
でも、反応なし。水が少し濁り気味で色が付いていたので、エックスオーバーより動きが強いゼルクへとチェンジした。
開始早々の40オーバーというだけでなく、この魚の喰い方から、「今日は釣れる!」という手応えを感じていた。なぜかというと、「ここで喰うだろうな」と思っていた場所では喰わずに、離れた場所で喰ってきたからなんだ。
なぜ?と疑問に思う人もいるかもしれないけど、狙っていた場所(=ストライクゾーン)でバイトがなく、そこからさらに巻いたところで喰ってくるということは、追いかけてきて喰っていると考えられる。だから、その距離が離れているほど、追いかけてくる距離が長い → 活性が高い → 釣れるということ。
デカいのが釣れてうれしいというだけじゃなく、釣ったバス1匹1匹から、様々な情報を読み取って、それを元に考えて、いろいろと試していくこと。これは、さらに釣果を伸ばすためだけじゃなく、考えて釣りをすることで、バスフィッシングがより深く楽しめるようになるからなんだ。
さっきエックスオーバーを投げた時は釣れなかったので、この濁りを考えて、動きが強いゼルクに変えたら釣れた。で、ゼルクが正解か、と思いきや、今度はエックスオーバーで釣れた。
実は、最初に投げていたエックスオーバーは、濁りを考えてチャート/ホワイト系のカラーだったんだけど、この40アップが釣れたのは、アユ系のカラーだった。
1日で結果を出すためのベストな方法 〜 40upを獲った釣りに固執せず広く速く流す
という感じで、まずは40アップを2本獲って良いスタートが切れたけど、その日の状況を決めつけるには、まだ早い。次は最下流ダムサイトまで走り、さらに別の筋の最上流まで走り、と広範囲を素早く流していった。
僕の場合、このようなロケでは、ぶっつけ本番1日で結果を出さないといけないので、フィールドの状況を素早く把握するために、基本午前中は、できる限り多くのエリアをザッとでも見るようにしている。そして、できるだけたくさんの情報やヒントを、自分の目で見て、肌で感じて、全体像をつかんでから、その日にやるべき釣りを見極めていく。
一見よさそうだなという場所でネチネチやってしまったら、本当はもっと釣れるエリアや釣り方があるかもしれないのに見落としてしまうかもしれない。
まずは、その日の傾向を素早くつかむことから。1日で結果を出すためのベストな方法が、これ。
ムービングベイトを多用するのもしかり。もちろん好きというのもあるけど、素早く状況をつかむためには、巻きの釣りが欠かせない。
1日でできる範囲でベストな答えにたどり着くために、そしてせっかくの休日を楽しむために。ぜひ、そんなところも意識して見てもらえるとうれしいですね。
沖の釣りでもモリゾー流 〜 1投に時間を掛けすぎず投げ続ける
そして、時々魚探に目をやり水深を確認しながらバンクを流していると、沖まで張り出したフラットを発見。水深1.5mのフラットが4mまでドンと落ちている。秋はこんなところに魚が溜まっているから、ここで固め釣りができるかも、と思いながらバンクからボートを離し、すぐに釣り始めた。
ルアーは、ブレイクのレンジに合わせたワイルドハンチ8フッター。ここでも、魚探を念入りにかけてボトムの地形を事細かく把握、なんてことはしない。自分の使っているルアーの潜行深度がわかっていれば、ボトムにコンタクトする感じで、キャストをしながら大まかな地形を把握することができる。
なので、この時もルアーをいろんな角度で投げながら、釣りながら地形を把握していった。「ボトムコンタクトが続いているのでここはフラットの上だな」「今ボトムに当たらなくなったのでブレイクを横切ったな」とか感じながら、釣っていく。そして、5~6本連続でキャッチ。やはり思った通りバスは固まっていた。
そのルアーが、ワイルドハンチ8フッターのプロト最終型。そしてカラーが、今回と同じシークレットホワイトライム(#288)だった。
残念ながら、ここではビッグフィッシュは出なかったけど、魚の喰い方がアグレッシブだった。このカラーは、ベイトフィッシュを追っているけど水が濁っているので少しアピールが欲しいな、という、まさにこのフラットで起きていたような状況で凄く効くね。
朝にシャローレンジで40アップを釣った、ミドルレンジではサイズが伸びない、等々、今までの情報を元に、1.5mくらいまでのシャローレンジを引けるルアーをローテーションしながら釣っていく作戦を立てた。
秋と言えば、やはりDゾーンの中層スローロール
そしてここからも、投げて巻く、投げて巻く、を繰り返し、順調に釣果を重ねていった。
ゼルク、エックスオーバー、Dゾーン、ジャックハンマー……パターンらしきものは何もなく、どのルアーでも釣れてしまう。ある意味、贅沢な悩み。サイズは伸び悩んでいるが、ワームではこうはいかない。これがムービングベイト。
数は20本近く出た。あとはビッグフィッシュ。何か反応するルアーや釣り方があるはず……
そしてついに、40アップをキャッチ。ルアーはDゾーン1/2ozダブルインディアナ。
ここで使ったのが、前にも記事で紹介したことがある、スピナーベイトのプチスローロールというテクニック。
でも、例えば急激な水温低下なんかで、動きたがらないビッグフィッシュをリアクションバイトさせてしまう強烈な釣り方でもある。フラッシングを伴う動きでゆっくり目の前を通過するスピナーベイトは、デカい魚からすると、つい反応してしまう要素があるんだろう。
で、どのくらいのスピードで巻くかと言えば、着水後すぐに巻き始めて、ブレードの振動が感じられるギリギリのスピードで巻くだけでいい。Dゾーンは、それで釣れるようにつくっているからね。
紀ノ川の時には、Dゾーン1/2ozダブルウィローを使っていたけど、今回は、濁りがあって、よりゆっくりと引きたかったので、強い振動のダブルインディアナを使っていた。
ウィローリーフブレードと比べるとダブルインディアナは、ゆっくり巻いてもブレードが大きく回転するので、手元にコンコンとノックする振動がすごく伝わりやすい。
だから、スピナーベイトの中層スローロールをマスターしたい、という人には、まずダブルインディアナから始めることがオススメです。
秋のリザーバー。これからは数を釣るのは難しくなってくるけど、そのかわりデカいのが釣れる。
しかも、バスは、まだまだボトムじゃなく浮いていることが多いので、ワームよりもムービングベイトで押し通した方が、良い結果が出ることが多い季節でもある。
みなさんも、ぜひフィールドに足を運んで、巻きまくってほしいですね!
■タックルデータ
[ロッド]シナジー CSYC-70M マルチローラー
[リール]ジリオンSV TW 6.3:1
[ライン]FCスナイパー 14lb
[ルアー]Dゾーン 1/2oz ダブルインディアナ
[ロッド]ヘラクレス HCSC-611MG サーバル
[リール]ジリオンSV TW 6.3:1
[ライン]ディファイアーアミーロ 17lb
[ルアー]ゼルク
[ロッド]シナジー CSYC-610ML リッピンフィート
[リール]ジリオンSV TW 6.3:1
[ライン]FCスナイパー 12lb
[ルアー]エックスオーバー
[ロッド]ヘラクレス HCSC-611MG サーバル
[リール]ジリオンSV TW 6.3:1
[ライン]FCスナイパー 10lb
[ルアー]ワイルドハンチ8フッター
■関連サイト:サンテレビ The HIT
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