2020.09.18 (金)

佐竹陸 陸王オープン参戦記 得意のサイトフィッシングで56cm頭に3本で150cm超え達成

こんにちは。エバーグリーンフィールドスタッフの佐竹陸(サタケ リク)です。

8/8〜9に行われた陸王オープンCブロックに参戦し、2位に入賞することができましたのでレポートさせていただきます。

まず陸王オープンについてですが、全国4ブロックに分かれて、2日間で3匹の長寸の合計で競う大会です。

私はCブロックの中で最もサイズが出ると考えていた芦田川水系(三川ダム・八田原ダム)に参戦しましたが、元々この2つのダムの経験値があまり無かったので、梅雨の時期から時間を見つけては、プラクティスに通っていました。

プラに通っていた6〜7月は梅雨真っ只中ということで雨が多く、水が濁っていたり、バックウォーターの流量が多かったため、バスの活性が高く比較的釣りやすい状況。アベレージである35cmくらいまでのサイズであれば数多く釣れていました。

ただ、昨年の大会の結果を見ると50cmをベースに3匹揃えないと上位に入ることは難しいと思い、プラ中は50cmが釣れる釣り方を見つける事に時間を費やしました。

そしてプラクティスを終えて試合本番で使えそうな釣り方は以下の3つ。

【1】キッカーフロッグギズモを使った水面系の釣り

【2】ボウワーム12インチ高浮力を使った表層の釣り
【3】キッカーバグのフリーリグを使ったボトムの釣り
 
この3つをメインに時間帯やその日のコンディションに合わせていこうと考えました。

特にキッカーフロッグギズモを使った水面系の釣りがメインと考えており、この水面の釣りが効くバックウォーターに1日何度も入り直し3匹のリミットを揃えようと考えていました。

また、三川ダムよりも八田原ダムの方がサイズが大きい個体が多かったので、勝負は八田原ダムのバックウォーターでと決めていました。

ページトップ

超クリアウォーター化したバックウォーターで40アップ

迎えた試合当日。朝イチは、1番魚が濃いと考えていた八田原ダムの最上流よりも少し下流の水深が出始めるエリアに入りました。ここはプラの時にサイズは選べませんが数が出ていたので、朝パワーで運良く50cmクラスが混じればと考えていました。

使ったルアーはキッカーバグ4インチの5gフリーリグ。これを流れに乗せながらボトムをコロコロと転がしていきます。そして、幸先良くバスをキャッチしていきますが、アベレージである35cmまでのサイズばかり。その後、その周辺のエリアでポロポロと見えるバスを相手にしますが、非常に賢く口を使わせられないまま時刻は10時に。

予定通り水面系への釣りへとタックルを持ち替えて、今度はバックウォーターへと入ります。しかし、そこで気づいたのは、前週のプラの時に比べてスーパークリアウォーター化し、流量が激減しているということ。ダムの水位はプラから当日まで常にチェックしていましたが、バックウォーターの流量がここまで落ちていることは頭にありませんでした。

さらに、プラで反応の良かったバックウォーターの激流エリアの対岸をふらつくバスも、朝一のエリア同様活性が低くそうな感じ。それでも、キッカーフロッグにチェイスしてカバーから出てきたバスにギズモでフォローを入れて1投でキャッチ。これが47cmでした。

流量が落ちたバックウォーターにはバスの数は少ないですが、口を使わない魚が多かった朝一のエリアと比べれば、ここに入ってきた魚は口を使う。なので、バックウォーターの水面系の釣りは予定通りメインで使えるとこの時に思いました。

ということで1匹目をキャッチした後、バックウォーターを休ませるために、少し移動。水中を観察しながら下流へと歩いていると、バスがとても濃いエリアを発見しました。そこは朝イチに釣りをしたエリアと、バックウォーターの間でした。プラの時は激流でしたが、当日の少ない流量だとちょうど良い流れでバスが溜まっているのだと気付きました。

しかし、そのエリアではバスに口を使わせるのは非常に難しく、結局その後40アップをキャッチすることはできませんでした。

ページトップ

完全無視の見えバスに……ついに喰わせた56cm

2日目の朝イチ。前日見つけたバスが1番濃かったエリアへと入り、リミットまでの残り2匹を揃えにいきました。

5時半に釣りを開始して約1時間半、ずっとバスが下流から上がってきたり、目の前でウロウロしたりするのでワームからi字系プラグ等、とにかく様々なリグを投入して反応を伺いますが、どのバスも完全無視。しかも、前日からのプレッシャーの影響か、初日よりもバスが少ないように感じました。

少し焦り始めた頃、ふと頭に浮かんだのがボウワーム4.2inを連結して製作した8.4インチのノーシンカーワッキー。プラの時に反応が良かったボウワーム12インチは試合初日にも使用していましたが、見切られてダメでした。でも、この細身の弱いシルエットであれば口を使うのではないかと思い投げてみることに。

この連結ボウワームを自分より上流側に居るバスに対してアプローチ。流れに乗せてナチュラルドリフトでバスの近くを通過させると、他のワームでは逃げるか全く反応しなかったバスがほんの一瞬だけ興味を持ったような気が。

実際はピクリとも動いてなかったので、今思えば気のせいだったのかもしれませんが、釣り人としての第六感でバスの雰囲気が変わった瞬間をしっかり感じ取っていました。その後、4投ほどそのバスにアプローチして反応はありませんでしたが、イケるという自分の感覚を信じてあきらめずに今度はバスよりも上流側に立ち位置を移動してキャスト。

ドリフトの釣りでは自分より上流向けに投げるのが基本ですが、ノーシンカーなど流れに乗せられるリグであれば、下流にキャストしてラインよりワームを先に流してやることで、ラインを見られることなくアプローチすることができます。

そして、バスの頭上までワームがたどり着いたタイミングで細かくシェイクを加えて連結ボウワームをその場で艶かしく動かしながらホバリングさせると、目の色を変えたビッグバスが下から浮いてきてそのまま口を使いました。

足元のカバーに入られたり、激しい突っ込みを何度もかわし耐えながらキャッチしたバスは56cmのキッカーフィッシュ!ランディングした瞬間は人生で1番叫んだかもしれないくらい叫びました!


ページトップ

50オーバーの見えバスを追加、3本150cm超えを達成

その後、陽が昇ると明らかにライトリグを使ったサイトでの反応が悪くなってきたので、初日にバスをキャッチしたバックウォーターエリアで初日と同じくギズモを持ってバスを探しました。

すると川のど真ん中でボトムに張り付いている黒いバスを発見。ギズモをバスより上流にキャストしてドリフト。バスの頭上を通るタイミングでシェイクを加え、そのまま流れに漂わせながら追わせます。

そして……一度は見切ったように見えたバスも、根気強くシェイクを続けているとたまらず口を使ってきました。キャッチしたのは51.5cm!これでなんとか150cm台に乗ったと、ホッとしました。

ここで大事だったのは、ルアーに不自然な動きをさせないことでした。不自然な動きというのは、流れに逆らったり、横切ったりという動きのことです。今回、流れに対してほぼ真横方向からアプローチしました。その状態でシェイクをすると、ルアーは流れを横切って釣り人側に寄ってきてしまい、これが不自然さを出してしまいます。

しかし、ギズモはフロントアームがあるおかげで、シェイクしても手前への移動距離が抑えられるので、シェイクを加えながら上流から下流に違和感なくドリフトさせることができます。その結果、ビッグバスに口を使わせることができました。

これで3匹揃ったので、今度は入れ替えするために47cm以上に狙いを絞りました。しかし、アベレージサイズばかりで入れ替えサイズをキャッチすることができないまま15時になって移動を決断。
 

三川ダムに移動して本湖の岬やゴミ溜まりをチェックしながら夕方はバックウォーターへと入りました。50cmクラスの入れ替えサイズは2匹確認でき、その2匹とも口を使わせましたが……フッキングまで至らないまま競技時間が終了となりました。

3本の合計は154.5cm。結果は……あと一歩及ばず、Cブロック2位でした。

実際、多くの見えバスに翻弄されて、バスはここまで賢くなるものかと焦り、精神的に追い込まれていた時間も多くありました。しかし、集中力だけは欠くことなく釣りができ、数少ないチャンスをモノにして目標通り50cmクラスを3匹揃えることができたので納得の結果です。
■タックルデータ1
[ロッド]ヘラクレス HCSS-65L UTスピン65L
[ライン]PE0.6号
[リーダー]バスザイル・マジックハードR 7lb
[ルアー]ギズモ

今回、アベレージから47cm、51.5cm、そしてプラの時には53cmのバスまでキャッチしたギズモですが、正直言うとこれまであまり使ったことがありませんでした。
しかし、プラの時からかなり反応が良く、他のルアーには反応しないバスも釣れたりして、かなり自分の中で信頼度が急上昇したルアーになりました!前に書いたように流れの中でも不自然さを排除できますし、カバーに対してのすり抜けも良く、対岸の草や枝などに吊るしてもかなり回収率が高かったです。
■タックルデータ2
[ロッド]ファクト HFAS-61ULST
[ライン]バスザイル・マジックハードR 4lb
[ルアー]連結ボウワーム8.4インチ ノーシンカー

キッカーフィッシュとなる56cmをキャッチした連結ボウワーム8.4インチ。これは既存の4.2インチの頭同士を火で炙って連結させたものです。
実は昨年から個人的に使っていて、各地で多くのバスもキャッチしていて、ちょっとシークレットにしておきたかったワームです。
ボウワームには多くのサイズがラインナップされていて8インチというサイズもありますが、4.2インチの細さで8.4インチという長さがあるというのは、全くの別物。長くて細いので本当に艶かしいアクションが出せますし、存在感も適度にあってサイトフィッシングにとても向いているワームですね。
■佐竹陸メディア
Blog
Facebook
Instagram
Twitter
YouTube

ページトップ

関連記事