2018.06.20 (水)

津留崎義孝 上五島沖ジギング&キャスティング トゥルースピンジグ&ジャベリンでヒラマサほか好釣果

4月下旬。長かった寒い冬から急激に気温も上がり良い時期になった。今回釣行したのは長崎県上五島市である。

釣行中の天気予報はベタ凪だったので、磯歩きは止めにしてボートからジギングとキャスティングを行うことにした。

トゥルースピンジグとジャベリンの使い分け

この時期、ヒラマサ、ブリはジギングやキャスティングで結構釣れる。例年GWを過ぎると一時魚が抜けるようで閑散とするが、まだ大丈夫だろうと予想した。また、根魚やタイ等を狙ったタイラバが良くなってくる時期でもある。あとは、やや波があればヒラスズキも良いだろう。

初日、上五島市に上陸し、同行者のA氏とホームセンター・オサダでたこ焼き買ってそれを食べつつ船の準備を行いすぐに出船。天気予報の通り海はベタ凪。静かな水面を滑るように船を走らせる。

本日、実は魚探がない。ボートのオーナーから取り急ぎ鍵だけを借りて出船したためである。そのため、自分が知っている場所や陸上に出た地形変化の延長上など目に見える場所を釣るしかない。そこで、山立てをして頭にインプットされている瀬の上、水深60〜70mをドテラで流すことにした。

まずは、発売が近付いているトゥルースピンジグ 240gを下してみる。すでに動画を見られた方は「クルクル回るジグ」というプレゼンだったためその印象が強くあるかと思うが、基本的な使い方としては普通のジグと同じで問題ない。

まあキャストをして糸を張ればクルクルと回り続けるため、場合によってはそういった使い方で喰わせることもアリかと思うが、私は現時点わりかし普通の使い方に落ち着いている状態だ。

底に着いたトゥルースピンジグをワンピッチでシャクリ上げる。ジグの動きのイメージとしては、シャクリの合間、ラインスラックが出た一瞬に数回転している程度と考えるべきだろう。だが、その一瞬の波動やフラッシングが他のジグにはないアピールになる。

また、このジグは引き心地はそう軽くないが、ダート中にはためくような動きを伴うため発生する水流が大きくアピールが強い。ドテラ流しで広範囲にアピールしたい時や、魚の状況を推し量るためのパイロットベイトとして適したジグだと言えるだろう。

そう言えば先週オーストラリアで釣っていた時は、3個下して3個とも巨魚に持っていかれるという恐ろしい結果だった。アピールの強さがプラスに働く状況であれば、魚の反応はすこぶる良いという結果が出ている。

3流し程近辺で流したところ、ヒットこそなかったものの、「ふわっ」と一瞬軽くなるようなアタリが何度かあったので魚がいるらしいことは分かった。

ふと考えて、ジャベリン 140gを手にしてみる。発売から10年を経過しているジグだが引き心地が軽いため使いやすく、しかもよく釣れるので、いまだに持ち回りのジグとして愛用している。

基本私は効率を重視して不要なジグ交換はしないようにしているが、今回は替えた。理由はアタリに対するノリの悪さを考え、ベイトがマイクロサイズである可能性を考えたからだ。

春はベイトが小さいことが多い。そしてベイトが小さい場合、発生する水流があまり大きくない、つまり引き心地が軽い系統のジグが強いことがある。そこで、ジャベリンである。

また、春は底から表層近くまで魚がバラける傾向があり、底から上までしゃくり上げなくてはならないため、この引き心地の軽さは重宝するのだ。

案の定、そこから2流し目で魚はヒットする。4キロ程のヒラマサである。次もすぐにヒットした。

その後は根魚もアタリはしたが、明日からの釣りのため、あちこち走って試し釣り程度にジグを下して終了だった。

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ジギング&タイラバの二本立てで5目釣り

次の日は、ボートのオーナー松藤さんと一緒に3人で出港。魚探を松藤さんに持ってきてもらい無事セットすることができた。

海上は無風で霧がすごい。中速ぐらいでボチボチ昨日のポイントへ。早速昨日のパターンを用いてジャベリン 140gでヒラマサを抜いた。

では、もっと小さいジグならどうか?と、トゥルースピンジグ 100gに結び替えたところ、それから3本抜けた。ベイトが小さい場合には、ジグのサイズを落としてシルエットを小さくすることも有効だ。
 
ヒラマサが一通り釣れたところで、タイラバポイントへ行ってみる。山が急激に落ち込んでいる地形から急深だと分かる島の40〜60m程のラインを、ショアラインと並行にパラアンカーで流して行く。

タイラバを巻くが、思ったより当たらない。松藤さんが「今日はあんまり調子が良くないな……」とつぶやく。まあ確かに、朝もヒラマサが数本は釣れたがそれだけだった。

しかし、しばらくやっていると魚に好かれるA氏に真鯛が掛かる。

これを皮切りに、マダイやオオモンハタ、キジハタなどがポツポツながら上がり始めた。

おそらく、今ひとつマッチしていなかった潮の流れと風向きが徐々にマッチしてきたのだろう。朝は鏡のような水面だったが、今は結構な風が吹き、水面も少し波立っている。

個人的に言わせてもらえばタイラバは嫌いである(笑) 下してゆっくり巻いてまた下すという動作の繰り返しが、せっかちな私には向いていない。とはいえこの釣りが流行るのは、やはり良く釣れるからだろう。タイラバ嫌いの私にも定期的に魚がヒットした。

調子が良くないと言いつつも、一日終わってみると魚は大型クーラーに入りきらない程度には釣れた。クーラーは一人では持ち上がらず、2人がかりで持ち上げてクルマに積み込んだ。


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ボートヒラスズキで結果を出すキモとは

天気予報を見ずに寝て、朝起きたら雨で雲に伴う風が吹いていた。港から一応は出てみたが、かなりの波である。南側からの時化。波は1.5mというところだろうか。潮の流れと風向きが同調ではあるが、満潮が近いので波は高い。

こういう時に無理をすると転覆や座礁事故になるので低速で慎重に航行し、一旦は沖の灯台周りまで行ってはみたが、波が高く危険なため沿岸部へ避難。ショアラインに波がやや当たっているので釣りがしたい病のA氏にヒラスズキを狙わせることにする。

湾の入り口の岩が崩れテーブル上になった部分の浅いラインにトゥルーラウンド115Fを投げさせるが、彼の思いとは裏腹にマトモな所にルアーが届いていない。

基本ボートからヒラスズキを狙う場合、岸ギリギリにルアーを入れてスイムをスタートさせないといけないのだが、揺れる船からそれを狙うには自立して自分を安定させた上でちゃんと投げないといけないわけである。写真の通り膝立ち状態だとなかなか綺麗には入らない。

それでも3流しキャスト30回程度で2回ほどバイトがあったが乗らず。

そこで大きな湾を横切って反対側の肩の部分へ行ってみる。波が高く気を抜けない状態であるが、後進でポイントに近づいてキャスティングする。

すると、ここぞという所の岸ギリギリにルアーが入り、予想通り魚がヒットした。ヒラスズキである。私が操船しつつネットに入れて、風裏側の湾裏へ一旦持っていって写真を撮る。

その後30分ほど継続してみたが、ヒットはなく、上がるのは事故の確率だけだったので一旦湾奥へ避難。

日が高くなってやや風が和らいだので、昨日のパターンでジギング&タイラバに移行したが、流石に真鯛が3枚ほど釣れただけで終了だった。

夕方にはマグロのボイルがあり追いかけ回したが、何かを偏食しているようでルアーには一切反応せず惨敗を食らった形である。そんな釣行だった。

まあプレジャーにしては色々やれて面白かった。その後も夜勤でアジ釣りやシーバスを釣りつつA氏との釣行は終わった。

■タックルデータ
ジギング
[ロッド]ポセイドン ハイピッチジャーカー PHPJ410
[ライン]PE4号
[リーダー]フロロカーボン 80lb
[ルアー]ジャベリン 140g、トゥルースピンジグ 100g、240g

タイラバ
[ロッド]スパリッドマスター PSMC-66L/MLST
[ライン]PE1号
[リーダー]フロロカーボン 20lb
[ルアー]タイラバ 80~120g

ボートヒラスズキ
[ロッド]アバンギャルド ZAGS-78 クロースコンバット78
[ライン]PE2号
[リーダー]フロロカーボン 35lb
[ルアー]トゥルーラウンド115F


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